制作・出演 : ボブ・ディラン
ヨーロッパ・ツアーに合わせて急遽企画されたディランのベスト盤。97年リリースの VOL.1も日本ではかなりの実績であり、入門編としてはこの2枚がぴったりの内容になっている。
映画『Wonder Boys』のサントラに収録された「シングス・ハヴ・チェンジド」をフィーチャーしたミニ・アルバム。新曲+最新ライヴ収録した、ファン必携のアイテム!
ボブ・ディランのライヴにおけるパワーがまったく衰えていないことを証明する2枚組EP。個性が強いため敬遠している人も多いかもしれないが、このあたりをきっかけにして去年のグラミー・ウィナーであるディランの魅力に触れてみるのもいいのでは?
弾き語りで歌ったDISC-1と対照的に、攻撃的なロック・アンサンブルで押し通すDISC-2が素晴らしい。観客の野次に歌の題名で応酬する伝説的な一瞬だけではない、歌と演奏が圧倒的にいいのだ。33年前のこの録音があれば、ある意味グランジは不要かも。★
ディランのベスト盤は過去に何枚も発売されているが、このヴァージョンはベーシックなレパートリーをコレクションしたものだ。こうやって聴いてみると、常にディランは尽きぬ創造力を発揮してきたことが分かる。味わい深い名曲揃いだ。
昨年の来日時と同じ顔ぶれでの、昨年11月ニューヨーク録音。ディラン名義では未発表だった幻(?)の楽曲の30余年ぶりの録音(5)をはじめ、珍しい楽曲をいくつも取り上げている。彼はいつだって変わりようもなく彼だが、その彼の本質を精製したような内容だ。
23年ぶりとなる“グレーテスト・ヒット”シリーズの第3集。73〜90年のアルバムからディラン自身が選曲した13曲に新曲(7)が追加されている。またジャケット・デザインまで関与したという、いかにもディランらしいこだわりがファンにはうれしい。
78年、ディランが初めて来日した時の、武道館でのコンサートを収録・構成したライヴ盤。この時の日本公演は、'66年のあのオートバイ事故以来の、12年ぶりのワールド・ツアーに先立つものでもあり、その意味でもこのアルバムは貴重な記録だと言える。8人編成のバンドと3人の女性コーラスを従えて、過去16年間の代表曲を大胆なアレンジでプレイするディランはとても力強い。このライヴ盤を聴いて、「京都の龍安寺の石庭で今もなお鳴り続けている」というディランの「心臓の鼓動」を聴きとれる人は少ないだろうが、このライヴ盤を楽しむことは誰にでも出来る。ディランの他のアルバムと同じように、さまざまなやり方で、自由にーー。
ディランがデビューしてから、早くも30周年を迎える。それを祝って昨年、マディソン・スクエア・ガーデンで大規模なコンサートが行なわれ、数々の有名ゲストが出演した。これはその時のライヴで、かつて神童と呼ばれた男の集大成ともいえる壮大な作品群。