制作・出演 : ボーイズ・エアー・クワイア
[1]はNAXOS音源とのコラボによるクラシック聴きどころ集、[2]はビクター伝家の宝刀集か。並べて聴くと、後者の領域での独自性、信念のようなものが際立ってくる仕組みにもなっている。スラヴァのカッチーニは、後のヒットのきっかけとなったトラックでもある。
バッハ究極の人気曲(?)だけに、『100%』シリーズにも第2作が登場したこの曲。タイトルの“rosso”は、アカではなくヒダリを意味するらしく、98年発売の第一作とは装いを変え、明確にクロスオーヴァー的な内容。楽しく気軽に聴けるという点では、こちらに軍配。
フォーレの「レクイエム」全曲(小管弦楽版)を、わずか8人の少年合唱で歌っている。のみならず、初代ソリストのコナー・バロウズが、少年時代に残したソロに加え、バリトン・ソロ、そして指揮まで担当した異色盤。かつてない集中力に貫かれた音は一聴の価値あり。
英国の伝統ある聖歌隊のトップ・ソリストを集めたボーイ・ソプラノのグループ、ボーイズ・エアー・クワイア。彼らにとって初のクリスマス・フル・アルバムで、その歌声の美しさはプレゼントにも最適。
丸の内のOLは弦とピアノがお好き。シティリビング誌とのタイアップにより、モニター調査でセレクトされたとのことだが、美しくも静かな曲がずらりと並び、仕事中のBGMとかにはいいが、聴き続ける感じじゃない。案外こういう選曲はプロにはできないのかも。
セント・ポール大聖堂聖歌隊を中心に、イギリスの聖歌隊から選ばれた9名による、少数精鋭の合唱団。磨きぬかれた透明な声が歌うバッハのポリフォニーは、まさに天上の音楽のようだ。
日本でも人気の、イギリスの少年8人組グループ。コナー・バロウズが変声してしまい指揮にまわったので、彼の弟エドワード中心に天使の歌声を聴かせてくれる。わずか6曲。限られた一時にしか出ない美しい声がはかなげに揺れる。風に揺れる花のようだ。
最近ボーイ・ソプラノが人気だ。しかし“天使の歌声”の寿命は短い。前作でリードを務めたコナー・バロウズは、今回早くも弟にその座を譲った。エコー過剰の音作りは相変わらずだがそれも許そう。なぜならこの声に何かを求める人は少なからずいるのだから。