制作・出演 : レニー・ホワイト
ヴィクター本人は言わずもがな、ロン・カーターやレニー・ホワイトら、参加陣が豪華過ぎるフュージョン作。もともとオフィシャル・サイトでのみ発表したもので、超絶技巧の数々を惜しげもなく披露している。
モブレーの「A Baptist Beat」「Reunion」からメセニーの「Phase Dance」やドナルド・フェイゲンの「Maxine」と一見、脈絡希薄な選曲。「A Baptist Beat」を保守と言えるほどのスタイルに演奏するウェア。経歴を思えば意外な温故サウンドが実に心地好い。自作「Jacki」は夏の朝もやの涼しさ、滑らかに水平飛行する「Phase Dance」、実直に旋律を聴かせる「Maxine」など、ウェア版アンプラグド新世界。★
ジャズ・ベースの歴史を塗り替えてきた巨人が、40年にも及ぶキャリアで初となるアコースティック・ジャズ・トリオ・アルバムを録音。白羽の矢を立てたのは世界が才能を認める上原ひろみ。三人の才能、技量、感性が溶け合い、ジャズの世界に新しい花を咲かせた。
このアルバムはフュージョン・ベースのプログレッシヴ・ロック!? といったらわかりやすいのだろうか。もともとリターン・トゥ・フォーエヴァー時代の『浪漫の騎士』にもそんなカラーがあったわけで、コンセプト・アルバム系統が好きな人にはおすすめの一枚。
“リターン・トゥ・フォーエヴァー”のスーパー・ドラマーだった彼。そんな彼が80年代のブラコンとの融合を見事に果たした歴史的ダンス・アルバム。決してステレオ・タイプではない彼流のコテコテ・ミュージシャンシップがあふれるバイブル的な作品といえる。
レニーのドラムといえばあの唸りを上げ、粘るようなタムの連打が十八番! それがあるだけでも気持ちよいと感じてしまうのは私の趣味!? ドラムの音色は“ヘビー”だが、リズムはとってもファンキー! そのバランスがやたらと気持ちがいいんだな。