制作・出演 : ヴラディーミル・アシュケナージ
アシュケナージの20代後半と30代後半での録音。ソナタにおける、精密な演奏がシューベルトのロマンティシズムを見事に表出している。カップリングされている小品も喜びに満ちた丁寧な仕上がりだ。
アシュケナージ28、29歳のときの録音。「交響的練習曲」と「幻想曲」は最初の録音、「カノン形式の練習曲」は初のCD化となる。後年のスケール感や余裕には欠けるが、ピンと張り詰めた精気みなぎる演奏がみずみずしい。
制作・出演
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 / キリル・コンドラシン / ズービン・メータ / デイヴィッド・ジンマン / モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団 / ラフマニノフ / ロリン・マゼール / ロンドン交響楽団 / ヴラディーミル・アシュケナージ制作・出演
F.G.ロルカ / NHK交響楽団 / サンクト・ペテルブルク・フィルハーモニー管弦楽団 / ショスタコーヴィチ / ジョーン・ロジャーズ / セルゲイ・レイフェルクス / ニキータ・ストロジェフ / ミハイル・コトリャロフ / ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 / ヴラディーミル・アシュケナージ音楽監督就任からわずか数年で団員の心を掴み取ったアシュケナージの解釈が演奏の隅々にまで浸透したショスタコーヴィチである。リズミカルに躍動するオーケストラのマッシヴな力強さ、熱気をはらんだ怒濤のうねりが聴きもの。曲の核心に迫る熱演である。
チャイコフスキーの3大バレエ最後の作品。メルヘンチックで楽しく、小鳥の鳴き声のSEを入れるなどきわめて描写的で、聴くだけで情景が浮かぶようだ。グラズノフもツボを押さえた演奏を聴かせている。
制作・出演
アンリ・エラール / エルネスト・アンセルメ / クリーヴランド管弦楽団 / スイス・ロマンド管弦楽団 / セルゲイ・プロコフィエフ / ハンス・フリーバ / ミシェル・シュヴァルベ / レオン・フーグステール / ヴラディーミル・アシュケナージ「シンデレラ」は、プロコフィエフの6番目のバレエ曲。「兵士の物語」は、制約された条件下での小規模な作品だが味わい深い。本作の初演者、アンセルメによる歴史的な録音で楽しめる。
グリーグの小品もそうだが、シベリウスの作品も演奏会でアンコール演奏されるとその良さに感服することが多い。つまり、多くの人は喰わず嫌いなだけなのである。このセットは傘下のレーベルから個々の演奏を引っぱり出してきてまとめたもので、録音年や演奏の傾向にばらつきはあるものの、価格も考慮すれば記念の年にはふさわしい。ヤルヴィやマリナーらのソツのなさは知られているが、ヤラスの指揮したものが独特の風味があって印象的だった。録音データがおおざっぱなのは仕方ないにしても、取り出す際のことを考慮してディスク番号はもっと大きく印刷してほしい。
我が子にクラシックを聴かせようという、クラシック・ファンの親も納得の音楽鑑賞ガイド・コンピレーション・アルバム。選曲はもちろん、ブックレットの解説にも工夫を凝らし、興味が湧く仕様となっている。