制作・出演 : 五木ひろし
「ふるさと〜'08バージョン〜」はオリジナルに比べ軽いタッチの仕上がりで、平成版田園ソングといった趣。五木ひろしのサラリとした歌唱もアレンジに巧くマッチしている。「契り」は阿久悠の作詞、五木の作曲で、シットリした詞がジンワリ身に沁みる佳作。
50代最後の“五木演歌”は、「女ひとり」(94年)以来となる作詞家、荒木とよひさとのコンビによる自作曲で、命がけの恋に生きる女性を熱く、切々と歌う。たかたかし、岡千秋の共作によるカップリング曲も、北の厳しい自然と女性の恋心が絡み合う力作だ。
パリ旅行の際に撮ったカフェでの写真をジャケットにした全曲集。“寂しがりやの野菊”にジーンとくる最新曲「ゆめかぜ」、“夜に爪切る音がする”に哀しさが見えてしまう「蝉時雨」など、哀しさと涙に満ちた歌こそ五木の過剰なまでの情感が生きてくる。
作詞家・阿久悠作品を歌った追悼&トリビュート・アルバム。「もしもピアノが弾けたなら」「熱き心に」などポップさが欲しい曲でのドスをきかせた五木の歌唱は違和感があるが、これが五木らしさ。それだけにアコースティック版の「傘ん中」「献身」は秀逸。
自身のヒット曲を含む、大正から平成までの名曲で構成した3枚組のライヴ盤。かつて、本作にも収録されている「千曲川」で披露した日本人の心や叙情性、旅情を最大限に拡大したような趣があり、軽やかさと粘りのある、丁寧な表現力がやはり最大の聴きもの。
「ゆめかぜ」は、石坂まさを作詞・弦哲也作曲・前田俊明編曲というトリオの作品。ツボを抑えた仕上がりで、五木ひろしの表現力の豊かさをいかんなく発揮。「新宿のひと」は、たかたかし・五木・竜崎孝路の作品で、五木メロディがジンワリ心に染みる。
全16曲、ファンにはお馴染みの曲ばかりだが、(3)(8)(11)はニュー・ヴァージョン。また(6)は藤山寛美17回忌追悼歌。重厚感に満ちた五木節は楽曲の解釈の巧さ、説得力のある歌唱で、安心して聴いていられる。男の孤独な姿を唄った(2)が深く印象に残る。
五木ひろしがこれまでに出会った作曲家/作詞家と制作した曲を集めたコンピレーション・シリーズの「作詞家編」。阿久悠や松本隆、なかにし礼、そしてつんく♂といった作詞家たちによる楽曲が並ぶ。
演歌ではなく、艶歌が14曲+カラオケ1 曲。(1)(3)は新録音版。男と女の切ない恋模様を、情感タップリに唄いあげている。こういう世界になると、五木ひろしの独壇場。粘るような唄い方でありながら、繊細な余韻をのこしてサラリと仕上げ、技ありの一本。
五木ひろしの2006年に向けてのベスト・アルバム。なかでも注目の曲は、一段とあくを強めている堀内孝雄とのデュエット「ふたりで竜馬をやろうじゃないか」と、五木のヴォーカルがうまい感じに生かされている夏川りみとのデュエット「ディゴとはまなす」だ。
小説家、五木寛之にちなんで付けられた芸名“五木ひろし”の縁が、35年を経て五木寛之・作詞、五木ひろし・作曲の「ふりむけば日本海」となった。若き日に演歌の竜(馬渕源三)について作詞修行しただけに、五木ひろしのコブシに合った演歌となっている。
古賀政男生誕100周年記念企画、そして五木ひろし芸能生活40周年記念企画として、昭和49年7月に発売された古賀政男作品集『影を慕いて』を復刻。エヴァーグリーンな名作の初CD化だ。
2004年に芸能生活40周年を迎えた五木ひろしの、本人選曲による記念ベスト・アルバム。デビュー曲である「新宿駅から」や「アカシア挽歌」などヒット曲が満載。40年の集大成が聴ける。