音楽むすび | 制作・出演 : 五輪真弓

デビュー35周年、そして約12年ぶりのオリジナル・アルバム。五輪といえば、コワモテかつドスの利いた声で、「恋人よぉぉぉ」と聴き手に圧力をかけていたことを思い出すが、その強靭な声と迫力は健在だ。“女”を売りものにしないそのスタンスが潔い。

石原裕次郎のために作った「思い出さがし」のセルフ・カヴァーや、衝撃のデビュー作「少女」のニュー・ヴァージョン、スマトラ沖地震チャリティ・シングル「KOKORO NO TOMO」などの話題曲満載のベスト盤。

同世代の女性に根強い人気を誇る五輪真弓の2枚組ベスト・セレクション。73年の「煙草のけむり」や74年の「少女」はフォーク・ロックの時代を反映。80年の「恋人よ」や、全盛時の江夏豊のテーマのように使われた81年の「運命」など、オトナが聴き惚れる歌声だ。

デビュー曲としてあまりにも有名な、72年の「少女」から20年以上にわたる五輪真弓の軌跡を全17曲にまとめたベスト・コレクション。「さよならだけは言わないで」「恋人よ」「リバイバル」「空」など彼女の代表的な歌唱の流れが懐かしく胸に迫ってくる。

総て男女の愛と別れをテーマにした曲ばかり。事実、詞に“愛”という文字が使われていないのは、15曲中(3)(4)のみなので、CDを聴きながら本当にベスト物だったかジャケットを見直したくらいだ。メロディーも総てマイナーだが美しいので落ち込みはしない。