音楽むすび | 制作・出演 : 井上静香

日本を代表する世界的アーティストの名盤がごっそり集結! まさに究極! 邦人演奏家・オーケストラを主体とした“ベスト100”シリーズ。本作は、川久保賜紀(ヴァイオリン)、紀尾井シンフォニエッタの演奏による、 ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集「四季」をライヴ収録したアルバム(2009年4月録音)。 ＜収録内容＞ 01. ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 ≪春≫ 作品8の1 RV.269 第1楽章:Allegro 02. ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 ≪春≫ 作品8の1 RV.269 第2楽章:Largo 03. ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 ≪春≫ 作品8の1 RV.269 第3楽章:Allegro 04. ヴァイオリン協奏曲 ト短調 ≪夏≫ 作品8の2 RV.315 第1楽章:Allegro non molto 05. ヴァイオリン協奏曲 ト短調 ≪夏≫ 作品8の2 RV.315 第2楽章:Adagio-Presto 06. ヴァイオリン協奏曲 ト短調 ≪夏≫ 作品8の2 RV.315 第3楽章:Presto 07. ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 ≪秋≫ 作品8の3 RV.293 第1楽章:Allegro 08. ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 ≪秋≫ 作品8の3 RV.293 第2楽章:Adagio molto 09. ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調 ≪秋≫ 作品8の3 RV.293 第3楽章:Allegro 10. ヴァイオリン協奏曲 ヘ短調 ≪冬≫ 作品8の4 RV.297 第1楽章:Allegro non molto 11. ヴァイオリン協奏曲 ヘ短調 ≪冬≫ 作品8の4 RV.297 第2楽章:Largo 12. ヴァイオリン協奏曲 ヘ短調 ≪冬≫ 作品8の4 RV.297 第3楽章:Allegro

最高の音で楽しむために！

最高の音で楽しむために！

最高の音で楽しむために！

ラヴェルでは特に「道化師〜」が良く、リズムが冴えている。歌曲の伴奏はやや地味だが、グラハムの深みのある歌声はさすがである。メインのブラームスは非常にきっちりとした表現。ひたすら作品に忠実であろうとする小澤の真摯な態度がにじみ出ている。

川久保賜紀はモダン奏法に徹しながら、イ・ムジチのような重厚な演奏とはまったく異なる、実に颯爽とした「四季」を創り上げている。特に輝かしいアレグロの小気味良さは格別だ。紀尾井シンフォニエッタとの一体感も素晴らしく、親密にして当意即妙な音楽的対話を楽しむことができる。

小澤にとって3度目の「巨人」。今回はサイトウ・キネン・オケとのライヴ録音。解釈の基本は過去2枚とそんなに変わっていない。ボストン響との演奏(特に2度目)は洗練された表現が印象的だったが、SKOとの演奏には人間的な温もりが感じられる。

最高の音で楽しむために！

小澤にとっては34年ぶりの録音となる「幻想交響曲」はサイトウ・キネン・オケとのライヴ録音。まさに十八番というべき、隅々まで目配りのされた説得力のある指揮。オケがよく応える。堂々たる演奏だが、昔のままの若々しい情熱や運動性が小澤らしい。