制作・出演 : 古川展生
品格のある歌心と上品な音色。オーケストラやアンサンブル活動の中で身に付けた「抑制の美」を、ソロでも実践している彼だ。もっと羽目を外してもいいかなと思いつつ、ギリギリのところで踏み止まるのも彼の魅力なのだろう。ソッリマでは、彼の感性の鋭さも聴ける。
井上鑑や塩入俊哉ら強力な才能によってアレンジされた楽曲は、どれもが違和感なく美しい。その“枠”にはまり込んで、彼らの要求に応えながらも、クラシカルなチェロの魅力を吹き込んでいくのが古川のスタイル。ベスト盤だが、これはこれで完成されたアルバムだ。
発売元
日本コロムビア株式会社フジテレビのアナウンサー軽部真一と高嶋ちさ子のコンビによるコンサート“めざクラ”シリーズのベスト。メドレー・ナンバーで構成され、クラシックの美味しいところだけ聴く“めざクラ”らしい企画。新録音のSMAPのヒット曲によるメドレーも収録し魅力倍増。
2年半ぶりのオリジナル・アルバムは、この2年半の活動を凝縮したものにしたかったという。都響のメンバーとのアンサンブル、他ジャンルとのコラボレーションなど、さまざまな表情を見せてくれる。欲を言えば、もっと古川のソロをたくさん聴きたいところ。
若者ばかりのクァルテット。であればシャープな技巧にスピード感あふれるストレートな音楽。と、こんな先入観を持つのはマチガイ。もちろんそういう点もあるけれど、ファーストの伊藤亮太郎の持ち味にもよるのか、この団体は思いのほか湿度のある音楽を聴かせてユニーク。
ソリストとして、そして東京都交響楽団の主席チェリストとして、多方面で活躍する古川展生のポピュラー・バラード第2集。現代の名旋律を、若い彼がどのように料理したかを楽しみたい1枚だ。
96年結成の“ARCO”は、日本では珍しい若手実力派による常設の弦楽四重奏団だ。このデビュー盤では、四重奏曲の中でもとりわけ美しいメロディを持つ2作品に挑戦している。