制作・出演 : 大坂昌彦
最高の音で楽しむために!
日本でもトップ・クラスのリズム隊を得て、佐山が奏でるのはタイトルどおりのヴィンテージな味わいあふれるジャズ。美しさとリリカルが同居した佐山のピアノには、メセニーやエヴァンスの曲がよく似合う。有名曲ばかりをあえて取り上げているのもチャレンジに見えてくる。
注目の片倉真由子が参加。多田の個性的な響きがハイ・テンションな片倉を鼓舞する「Jackieeee」、繊細なハーモニーが豊饒な空間を創出する「Reminescence」、“限りなき探求”を思い起こさせる「URUME」、上村の重厚なベースが光る「The Last Phase Of The Moon」と全曲がハイ・レベル。大坂の3作品はいずれも詩的に響く心を直撃するメロディだ。★
大坂昌彦の通算7枚目のアルバム。注目の新人、宮川純を含む精鋭揃いの7人編成でファンキー・ジャズの名曲を中心に演奏した。黒人霊歌「ダウン・バイ・ザ・リバーサイド」、モード・ジャズの「ブルー・イン・グリーン」なども収録。アグレッシヴな自作「インタールード」を2曲挟むなど多彩な作り。大坂がすべてを出した力作である。
日本のジャズ・シーンの屋台骨を担うベース奏者の12年ぶり5枚目のリーダー作。小曽根真や渡辺香津美をはじめ、熱いスピリットを共有する日本の一流ミュージシャンと流麗なジャズ・セッションを展開。芳醇な香りのアコースティック・ベースのサウンドは格別。
ピアノ/オルガン奏者のデビュー作。トップ・ドラマーの大坂昌彦がプロデュースを買って出ただけあり、音色を含めた演奏技術、編曲など水準が高い。透明感と躍動感が共存する「いつか王子様が」、ミステリアスなムードを巧みに引き出す「インファント・アイズ」、現代的な解釈が光る「ジャイアント・ステップス(PART2)」などいい。1950年代風の「トム」など自作曲も充実。
熱帯ジャズ楽団、守屋純子オーケストラ、小曽根真ビッグバンドなどで活躍するベテラン・アルト奏者の初リーダー作。全曲オリジナル。キレとコクのある潔いワン・ホーン演奏が爽快。唯一クインテットによる1曲は岡崎好朗のトランペットがブリリアント。力作です。
劇画ジャズというのだろうか? テーマ化された各章を納谷のピアノ・トリオが見事に“演じきって”走り続ける。「安息の日々」の優雅、「風雲急を告げる」の切迫。納谷の書いた“シナリオ”の見事さに70年代の山下洋輔=筒井康隆コンビを思い出す。ドラマティックな「真夜中の果たし合い〜序・破・急」に続く「希望の鐘の音」の清々しさが出色だ。★
注目のピアノ・トリオが宮崎県都城のライヴ・ハウスで行なった公演の模様を収録。三者の息がピタリと合い、歌を綴るバラードからリズミカルに刺激的に展開する演奏まで、彼らならではのダイナミズムを堪能できる。麗しくもパワフルな女性シンガーもゲスト参加。
日本を代表するジャズ・ドラマー大坂の、7年ぶり6枚目となるリーダー作は広島でのライヴ。曲ごとに、影響を受けたミュージシャンに敬意を表するという選曲で、熱心な聴衆を前に、全員が一丸となって熱演を披露。小池のテナー、海野のピアノも快調だ。
トリオとしては前作のライヴ盤に続く5枚目のアルバム。初めての全曲オリジナルだけあり気合も十分。ゲストに島田歌穂や新妻由佳子などを迎えて歌やホーンも加わり、曲の個性もより明確に。何より、佐山自身のピアノが色彩感をまとっている。
2003年「日本のジャズ界を活性化させたい」という願いから結成されたご存じEQの通算5枚目。メンバー全員が楽曲を持ち寄り、ブレッカー・ライクな小池修のサックスを中心に、スリリングでハイ・テンションなコンテンポラリー・ジャズを繰り広げている。
実力派ベース奏者率いるドラムレス・トリオが、題名どおりに、まさにストレートアヘッドな演奏を展開。三者の親密な関係性から音楽がじっくり発酵していく演奏や、ゲスト参加の大坂の鋭いドラムが鼓舞するかたちで全員が熱く弾ける演奏など、秀逸な演奏が並ぶ。