制作・出演 : 山下和仁
はちすずめ/インドの歌/山下 和仁ギター小品集2はちすずめ/インドの歌/山下 和仁ギター小品集2
山下和仁の新録音は91年以来久しぶり。オリジナルあり、編曲ものあり、バラエティに富む選曲。1曲1曲が独創的で、ギターの扱いもそれぞれ異なる。山下は手際よく見事に弾き分けていて、この楽器の奥の深さを見せてくれる。
J・Sバッハ リュート組曲J・Sバッハ リュート組曲
「リュート組曲」と題してこれで完結されるバッハ・シリーズ。BWV955以外(これはチェロ組曲の編曲として既に入っているのか?)の該当曲、フルート用の無伴奏パルティータが加わる。この技なのだから円熟して再録される時の素晴らしさを想像してしまう。
鳥の歌/山下 和仁 ギター小品集鳥の歌/山下 和仁 ギター小品集
レンジ(選曲対象の数の、演奏の強弱の幅の、または音楽的な内容のetc)の広さにおいて群を抜く小品集だ。(6)のような初心者向きに作られた(ただし今ではほとんど忘れられてしまった)曲から(19)のような超絶技巧的な曲まで、聴くほどに興趣が湧いてくる。
カステルヌオーヴォ=テデスコ:ゴヤによる24のカプリチョスカステルヌオーヴォ=テデスコ:ゴヤによる24のカプリチョス
ゴヤの版画集「ロス・カプリチョス」の中から24枚を選び、それに音楽を付ける形で作曲されたC=テデスコの傑作の、世界初の全曲録音。山下らしい鬼気迫る演奏で、元となった版画の本質にも到達している。でも、もう少し「粋さ」がほしかった。
山下和仁 無伴奏チェロ組曲 全曲山下和仁 無伴奏チェロ組曲 全曲
山下の成長(成熟?)を物語る素晴らしいCD。曲想は深みを帯びて聴く者の感動をいや増し、激しいタッチでともすれば固くなりがちだった音色も丸みを得て好ましいものになり、しかも激しさは失わない。緩徐楽章の味わいなど驚嘆すべき深さに達している。