制作・出演 : 岩城宏之
「トーンプレロマス55」〜黛敏郎管楽作品集「トーンプレロマス55」〜黛敏郎管楽作品集
97年に亡くなった黛敏郎の作品集。唯一50年代の(3)はまさにヴァレーズの影響が、他の60年代の作品からもストラヴィンスキーをはじめ、さまざまな音楽の影響がリアリティをもって聴こえてくる。それらを扱う手付きは常に鮮やかで直線的。明快で明るい。
日本合唱曲全集 合唱のためのコンポジション 間宮芳生 作品集日本合唱曲全集 合唱のためのコンポジション 間宮芳生 作品集
間宮芳生のソウル・ミュージックとも言える「合唱のためのコンポジション第1番」は初演以来40年たった今も刺激的だ。アマチュア合唱団の意欲をかきたてる作品だが演奏は難しい。東京混成合唱団の歌唱は理想的なお手本であり、しかも音楽の愉悦がある。
現代日本音楽の古典現代日本音楽の古典
最近というか今頃、音楽学者たちが日本の20世紀音楽を整理し始めている。これは61年録音の再発売。武満、外山とそれ以前の世代の音楽。むろんすべての傾向を網羅してるわけではない。時の流れは恐ろしい。私たち現代の聴衆はこれを楽しんで聴けるか?
異国の鳥たち異国の鳥たち
初CD化。75年にフランスACCディスク大賞受賞。メシアンだったらやっぱりこの人たちだろうなという、当時としては最高のメンバーによるメシアン。オケがちょっと杓子定規だが、リズムも音色もまずはシャープでなかなかの演奏。録音も日本的優秀録音。
観世栄夫、観世寿夫による兵士の物語観世栄夫、観世寿夫による兵士の物語
日本語のナレーションによる「兵士の物語」。観世栄夫と観世寿夫のナレーションが凝っていて素晴らしい。演奏は少し淡泊だが、悪くない。今の日本の音楽界では考えられないような企画力と周到な準備による70年代の意欲的な録音といえる。
現代日本の音楽名盤選8 マージナリア現代日本の音楽名盤選8 マージナリア
日本が世界に誇る、といっても言い過ぎではない武満徹のオーケストラ作品を集めた1枚。古典的な意味でのオーケストラばかりでない潤沢な音素材を用いて、透明でイマジネーション豊かな音楽が生みだされる。収録曲は少ないが聴きごたえ十分。