制作・出演 : 東京交響楽団
團伊玖麿 2團伊玖麿 2
戦後長く東響を率いた上田による、團の交響曲の貴重録音の復刻。上田は新古典的な職人だ。ここでも彼は、ロマン的思い入れを排し、クリアにセッカチに音楽を捌いてゆく。そんな指揮は、團のセッカチさを嫌う、おおらかな音楽には、どうも合わないような……。
ブルックナー:交響曲選集ブルックナー:交響曲選集
東響創立50周年記念の選集。何種類もある録音中、第8番をのぞき最新録音という点に注目。93〜96年の収録。とくに第9番はまさに朝比奈芸術の集大成のような名演だ。大フィルや新日フィルとの録音もあるが東響との演奏には独特の覇気があり、ファンの間でも評価は高く、その誠実で重厚な演奏はかけがえのないものといえる。
新日本紀行 冨田勲の音楽新日本紀行 冨田勲の音楽
個人的に冨田勲の音楽が好きということもあって、贔屓めに聴いてしまったのがかえっていけなかったようだ。有名なもの、そうではないがなかなかいい曲など、バラエティに富んだ選曲はうれしいが、演奏がその水準に達していないのが非常に残念。
想い出の歌想い出の歌
日本の名歌を聴かせてくれる。聴き流して楽しむには歌唱が立派すぎるし、歌の心を声に乗せるには、またじっくり日本の名歌を味わうにはアレンジが凝りすぎたり、洒落すぎていたりで、歌唱あるいは歌のもつ味わいを押しのけている感がしないでもない。