制作・出演 : 松山千春
あなたが僕を捜す時あなたが僕を捜す時
さまざまに試行錯誤しながらオリジナルとして14枚目のアルバムを5月10日にリリースした千春。意表をつくジャケットも含めて千春が千春であって他の誰でもない、というふっ切れた自信が曲の全体に感じられる。千春を見守ってきたファンには納得の一作。
浪漫浪漫
松山千春で一番印象に残っていることは、倉本聰の手によるドキュメント番組『青春』(と言ったと思う)のバック・ミュージックである。北海道のテレビ局が制作したこの番組、受験か就職かで揺れ動く高校3年生の男女を四季折々の風景を織りまぜて出会いから別れまで一年がかりで撮影されたものだ。全篇にアコースティック・ギターをフィーチャーした千春の歌声が流れ、それが青春をテーマにしたこの番組を一層盛り上げていた。今、改めてこうして聴くと、千春の曲には時代を超えた歌の力があることを強く感じる。何気ない日常の出来事をテーマにした千春の曲には生きるってこういうことなんだなと感じさせるものがあると思う。
起承転結 4起承転結 4
千春のライフ・ワークとも言えるアルバム『起承転結』も4作目。2年前にリリースされた「男と女」を筆頭に、シングル・カットのナンバーばかりを集めた12曲。より深く自己を見つめ、より完成度の高くなった千春のすべてがこのアルバムに収められている。
旅立ち旅立ち
松山千春デビュー10年のキャリアと、ヴォーカリストとしての力量がじっくりと伝わってくる歌唱が聴ける、全曲再録音によるオリジナル・ベスト・アルバム。どの曲も、表情の豊かなヴォーカルがあってこそのものだ。