制作・出演 : 読売日本交響楽団
楽器のブレンドのバランスや間の取り方など、随所にこの指揮者らしいアイディアが散見される。また引き締まった音楽作りの中に絶妙な緩急やレガートの味わいを加え、スコアの扱いに一家言ある職人の技を発揮しており、そこに説得力を持たせて聴かせているのがさすが。
発売元
日本コロムビア株式会社「ノヴェンバー・ステップス」や「ラプソディ」など日本が世界に誇る管弦楽名曲をまとめて収録。デンオンやスプラフォンなどの名盤を集めた《ザ・クラシック1000》の1枚。
発売元
キングレコード株式会社このCDはすばらしい。65年12月4日、東京カテドラルでのモーツァルトの命日追悼ミサのライブ。同時に典礼の様子も収録されているが、何より演奏が凄い。デビューして間もない若杉弘渾身の指揮。日本でこれほどのモツレクはいまだ聴いたことがない。
間宮芳生のソウル・ミュージックとも言える「合唱のためのコンポジション第1番」は初演以来40年たった今も刺激的だ。アマチュア合唱団の意欲をかきたてる作品だが演奏は難しい。東京混成合唱団の歌唱は理想的なお手本であり、しかも音楽の愉悦がある。
(1)(2)ともに30年代後半の作品。ベルリンで学んだ諸井三郎の交響曲第2番は後期ロマン派的な正統派の交響曲であるが、ヒンデミットの影響も感じさせる。ほとんど独学の大木正夫の「夜の思想」はロマンティックでありながら日本的なものも感じさせる。
やっぱり民族楽派は血が騒ぐんだよねえ。文句なしに受け入れてしまう固有のリズム。なのに外山の「ラプソディ」を大音響で聴いているところを近所に知られると、かなり恥ずかしいのはなぜだろう? 「木挽歌」のトラックはちゃんと分けてほしかったな。
武満の初期の名作を収録。驚くほどテンションの高い演奏だ。60年代半ばという時期は、まさに現代音楽にとっては活性期にあったことがうかがえる、なお大作の〈ピアノと管弦楽のための弧〉(第1部、第2部、全6曲)は、本演奏が全曲の初演奏となっている。