音楽むすび | 制作・出演 : THESTARCLUB

THE STAR CLUBが初期に残した伝説のアルバム3タイトルが紙ジャケット仕様で再リリース。本作は、メジャー・デビュー・アルバムで、テープのみに収録されていた音源とシングルB面曲をボーナス収録している。

徳間ジャパン時代の、つまり80年代初頭の音源の編集盤。ベスト盤とのことだが、前半はセックス・ピストルズの(5)などオリジナル・アルバム未収録曲で構成されており、そういうレア音源にけっこうザ・スタークラブの面白さが感じられて、興味深い。

今もマイ・ペースで時代と関係なく自分たちのパンクをやり続けている、スター・クラブのベスト・アルバム。収録時間72分強という長さとはいえ、21曲も入っているのはさすがパンク。攻撃的なのは当然のこと、コンパクトでポップなのが彼らの持ち味。

80年代初頭までのパンク／ハードコアを下敷きにした恒例路線に加え、NYハードコアなどを導入しあれこれ挑戦するが、全てが不滅のヒカゲ節の元に収束、彼の個性の強さが伝わる。しかも年を重ねど視点の付け所が全く変わっていない! 驚愕にすら値する。

ストイックで硬派なロックを奏でるザ・スタークラブの兄貴たちのニュー・アルバム。暖かみのあるヒカゲ氏のヴォーカルで歌われる、今の時代にリンクしたリアルな歌詞の説得力には脱帽。とくに愛国心を問われるような(4)が強烈。ムム……考えさせられます。