ジャンル : クラシック > 管弦楽曲
東西が混交する地平で南と北の風土を幻想する。現れ方こそ違え、ともにカラダの底に浸み込んだいわば骨がらみの音だ。長くお蔵入りしていた伊福部の出世作の録音が興味深い。音の立ち現れるさまを確かめるごとく、ゴツと音楽に共振していく。その情動の形がいい。
日本の吹奏楽人口は、OB、OGも含めて、およそ500万人とも言われている。そんな吹奏楽ファンに送るベスト100。CD6枚には、ポップス、マーチはもとより、オリジナル名曲編も加えた万全の編集。演奏は東京佼成WOやシエナWOなど日本を代表する団体。ファン待望の100シリーズ。
洗練された音色と精緻なアンサンブルで一世を風靡したシャルル・デュトワ&モントリオール交響楽団は、ロッシーニのような軽快な音楽も得意としていた。1990年10月、モントリオールでの録音。
ショスタコーヴィチの、ジャズのイディオムを取り入れた作品集という、珍しいアルバム。30年代の作品(「タヒチ・トロット」が28年)で、諧謔精神にあふれた面白い作品だ。シャイーの快演も聴きもの。
“祈り”と題されたこのCDは、西宮市にオープンしたホールの専属オーケストラとその指揮者佐渡裕が阪神・淡路大震災の犠牲者へ捧げたラメントである。心に沁みるアダージョを選んだプログラムのセンスの良さも特筆したい。清楚な美しさに胸打たれる佳編だ。
シリーズ第2弾として『イマージュ』ブランドの本流を感じさせる印象派が登場。全て70分以上収録の2枚組で、このブランドらしい遊び心を期待していたら、意外なくらい手堅い演奏と選曲。作曲家篇と『印象派』で重複する曲は必ず編成を変える微妙な芸の細かさも。
ムターと小澤の初共演となった録音。ムターの情熱的で、しかも見事にコントロールのきいたヴァイオリンと、小澤の完璧な伴奏が生み出した名演として、いまだにファンの支持の高い録音。
フォーレの音楽は、濃厚にやられてもバリッとやられても具合が悪い。さりとてボンヤリとされても困る。そのモデラートな匙加減が難しい。プラッソンの演奏は、無用なテンションや思い入れを排し、自然なさりげなさのうちに音楽の美しさを表わしている。
制作・出演
アリックス・ブルボン・ヴォーカル・アンサンブル / トゥールーズ・カピトール国立管弦楽団 / ニコライ・ゲッダ / パトリシア・ナグル / フォーレ / フレデリカ・フォン・シュターデ / ミシェル・プラッソン / ヴィクトル・ユゴー劇付随音楽を中心にフォーレの書いた舞台音楽が収められている(有名な「シシリエンヌ」や「パヴァーヌ」も含まれる)。アルカイックな味わいのあるこれらの作品で、プラッソン&トゥールーズ・カピトール国立管が気品のある美しい演奏を繰り広げている。