ジャンル : クラシック > 古楽・バロック音楽
シュッツ:宗教的合唱曲集シュッツ:宗教的合唱曲集
こんなにも音楽的に生気あふれるシュッツは聴いたことがない。旋律線の明快さ、リズムの正確さ、そしてネイティブには不可能な(!)言葉の美しさ、これらが機械的なプレシジョンとは無縁のところで統合されている。プロテスタントの呪縛を離れた作品像。
ラモー:エベの祭典ラモー:エベの祭典
バレエはオペラの上位にある、とはラモーの時代の常識。物語はイントロに過ぎず、より優雅に、より抽象な音楽表現が可能となる様式。50を過ぎたラモーが本気で取り組んだのも納得だし、古楽演奏で功成し遂げたクリスティが着々と全曲初録音を重ねるのも道理。★
ヴェックマン/フローベルガー:チェンバロ作品集ヴェックマン/フローベルガー:チェンバロ作品集
選曲も演奏も、この楽器を知り尽くしたレオンハルトならでは。17世紀ドイツ鍵盤音楽の発展に尽くした二人の作品を、表層的な興味ではなく、音楽的な見地から紡いだヒューマンかつ求心性あふれる演奏だ。時代特有の様式美と舞曲の響きを堪能させる1枚。
シュッツ:十字架上のイエスの七つの言葉シュッツ:十字架上のイエスの七つの言葉
通奏低音を多用した上に、明るく澄んだ合唱が乗る。え、これがあのシュッツ?! 40名を越える編成のカンドミノ合唱団は、指揮者サトマーが1967年に設立したもので創立30周年記念録音でもある。テクニカルにも音楽性でもあっと驚くほどに上手い。いいCDだよ!
ドミニク・ヴィズ&クレマン・ジャヌカン・アンサンブル ベストドミニク・ヴィズ&クレマン・ジャヌカン・アンサンブル ベスト
ヴィスと彼の手兵によるベスト盤、男声アンサンブルによる演奏で、ヴィスのカウンターテナーとしての声、テクニックを楽しむには不向きのCD。世俗的な音楽は楽しいけれど、例によってやや悪趣味。シリアスな音楽は、アンサンブルの精緻さが万全でない。
クラシックの世紀〜耳による西洋史VoL.5 1700〜1800年 〈フリードリヒ大王、啓蒙主義、ロココと磁器〉クラシックの世紀〜耳による西洋史VoL.5 1700〜1800年 〈フリードリヒ大王、啓蒙主義、ロココと磁器〉
テレマン:リコーダー・ソナタ集テレマン:リコーダー・ソナタ集
専ら18世紀オーケストラの音楽監督として知られている感のあるブリュッヘンが4半世紀前に収めたテレマンのリコーダー・ソナタの数々。特に無伴奏作品で毅然とした演奏が引き立つ。伴奏のある曲での通奏低音にはなんとレオンハルトとビルスマ!