ジャンル : クラシック > オムニバス
偶像礼拝を禁止しているプロテスタントには薦められないが、それ以外の人にとっては気持ちよく聴けるでしょう。ルネサンスからロマン派の作曲家までの、さまざまなアヴェ・マリア像が拝める。演奏形態も様々で、都会の生活に疲れたアナタに必要な1枚かも。
結婚式の定番曲を多数収録、BGMとしても贈り物としても最適なアルバム。同時に、『負け犬の遠吠え』の筆者・酒井順子のエッセイもブックレットに掲載、結婚についてあらためて考えることができる、意味深な一枚。
おなじみの企画ながら、本作の売りはデッカのレーベル力。ヴァイオリンが主役の企画だけに、曲は全曲だったり抜粋だったりだが、基本的な“聴きどころ重視”のカンどころは外さない。質実剛健な感じのブックレットも、クラシック・ファンにはお馴染みの色合い。
映像作品にクラシックが多く使われるのは、感情の振幅が大きいことと、著作権料の問題が二大理由。韓流ドラマの世界とは共通点も多いわけで、プロによって選び抜かれた音楽は、ムードに浸るには満点。こういう企画は、どの瞬間に流れたか分かるともっといいのに。
すべての巻は、管楽器アンサンブルで幕をあける。Vol.3まではケンブリッジ・バスカーズが担当、愛らしい効果をあげている。歌ものが楽器に置き換えられているのは“モーツァルト効果”が薄れるから? 25分以上聴いても効果が減る(ライナーより)らしいのでご注意。
キリの良い数字が受けてか、売れているもよう。価格対時間比でのコスト・パフォーマンスといい、一通りのジャンルを網羅する物量といい、お徳用と言うしかない。オペラ・アリアが充実しているので、アリア名曲集として買うのもありな内容。解説もまずまず○。
クラシックの“つまみ食い”としては最良のアルバム。「曲は知ってるけど題名がわからない」という多くの人の要望を満たす内容である。本アルバムが“恐ろしい”のは錚々たる演奏陣の名演が惜しげもなく並んでいる点。何という贅沢! 無論お買得盤です。