ジャンル : ジャズ > フュージョン
79年に東京で開催された二人のジョイント・コンサートの模様を収めたライヴ録音。二人とも、年齢的に60前後ということもあり、どちらも熟練の技は個性にあふれて味わい深いだけでなく、生気がみなぎっていて、彼らのピアニズムの真骨頂が堪能できる。リズム隊の好演も○。
フランスの世界的ジャズ・ヴァイオリニストが、一本のギターを伴奏に録音した81年の作品。ジャズやクラシックのロマンティックな名曲の数々を、エスプリとユーモアの利いた小粋でお洒落な作品に仕上げた。ジャズに留まらないヴァイオリンの魅力が満載。
『アローン・トゥゲザー』で幕を開けたベースとギターのマスターふたりによるデュオ・シリーズ第2弾。この楽器編成では、いまだ他の追随を許さないジャズ界のマイルストーンでもある。上手いと言うよりひたすら深い交感が、デュオの醍醐味を響かせ感服。
『アローン・トゥゲザー』で話題となった2弦編成デュオの感性豊かな名演をたっぷりと堪能できる84年8月のライヴ録音盤。この2作に『ライヴ・アット・ヴィレッジ・ウエスト』を加えたロンとジムのデュオ3作品は不朽の名ライヴ盤と評されている。
生ギター2本にベース、パーカッションという編成で、おもにブラジルの伝統音楽をしみじみと演奏している作品。これぞまさにジャズメンによるショーロの決定盤。ショーロ特有のセンチメンタルな雰囲気に泣かされること必至。繊細かつ哀愁的な演奏が心に優しく響く。
レイ・ブラウン・トリオの軽快な演奏ののち、後半の6曲にアーネスティン・アンダーソンが参加、一挙に会場は熱気を帯びる。語り口のうまさといい、粘っこいブルージィな歌声といい、このアーネスティンは本当に素晴らしい。ライヴならではの盛り上がりにも圧倒される。
あまり名前を知られていないかもしれないが、自身のピアニズムを確立していて、その貫かれた美学は聴く価値あり。ベースもドラムも名手でピアノとの息もピッタリ。ただ趣味の良い演奏に終わらず、自然ににじみ出る彼の音楽心にホロリとする。渋い味わいがナイス。
ウィリアムスは地味な存在だが、初期に残したこのピアノ・トリオ作は、ジャズ・ピアノ好きは特に必聴の名作だ。名門ジャズ・メッセンジャーズ脱退後に録音。伝統的なスタイルとピチピチ跳ねるような現代感覚がミックスされている。CDの音もいい!★
デヴィッド・マシューズを中心とするプロジェクトの演奏から選曲された、寛いだ空間を演出するためのコンピレーション。「危険な関係のブルース」「テイク・ファイヴ」「枯葉」などジャズのスタンダード・ナンバーの独自感覚のアレンジが光るアルバム。
クラブ・シーンで発掘されたオランダ産ベーシスト率いる楽団の、『ボサノヴァ』『リチュアル』に次ぐこれまたレア盤のCD化。自作歌ものマンボ(1)、有名な(6)(9)ほか、ビート&ホーンズが気持ちよく響くアフロ・ラテン・サウンドを大展開。ブラジルを歌う(4)は例外だけど。
フュージョンが謳歌していた70年代後半に古風なスタイルで話題となった77年コンコード第1作。今聴いても相変わらず背中がムズムズしてくるほど思い入れたっぷりに1930〜40年代頃の雰囲気を振りまいている。そのいつまでも変容しない古風さに乾杯!
エレクトリック全盛の70年代、20代ながら若年寄風のスタイルで颯爽と登場した白人テナー・マン、ハミルトンの第2作。ジャズ進化論の呪縛どこ吹く風。オールド・ファッションな響きの中にスウィングの快楽を封じ込めた彼の主張を聴くことができる。★
ゆとりをもってコントロールされた歌唱と気品漂う声の響きが魅力的なシンガーの98年作品。作者H.ハンコックが参加した(3)は色彩感豊かなサウンドも含めて充実の仕上がり。ジョー・ベック(g)をバックにボブ・ミンツァー(bs-cl)が絡む(7)も美しい。