ジャンル : 演歌・純邦楽・落語 > 落語・演芸
桂ざこば独演会桂ざこば独演会
人情ものを語らせたらこの人の右に出る噺家はいないと断言しよう。いつまで経っても立て板に水、とはならないのがまた個性。詰まりながらも客の心をぐっと掴まえて離さない、そんな芸がざこばの真骨頂だ。「一文笛」でほろりとこない人はいまい。
特選落語名人会21特選落語名人会21
まくらの噺がナントも面白い小三治。勘当された若旦那が銭湯に奉公するのだが、番台で夢心地の一人芝居をするあたりが爆笑ものの「湯屋番」。釣りブームの昨今、「野晒し」の主人公のような野郎が釣り場に現れたらどんな珍事に展開するかと想像させる。
特選落語名人会23特選落語名人会23
言葉と言葉の間の絶妙な空白の一瞬が、この人の持ち味。そこに何とも言えないおかしさが生まれる。また、絶妙のタイミングで入る捨て台詞風のクスグリがこの噺のもつ突き抜けた明るさを一層引き立て、佐平次をはじめとする登場人物を生き生きさせる。
特選落語名人会24特選落語名人会24
8代目可楽といえばこの2席。渋い語り口は通好みという面につながり、今一つ地味な印象だが、好きな人にはたまらない。どちらも酔っ払いの主人公の、支離滅裂のおかしさの裏に人間の哀感を漂わせ、笑わせるだけでなく、人生というものを感じさせる。
特選落語名人会25特選落語名人会25
モソモソとした語り口が妙な味を醸し出していた八代目可楽。町内の旦那衆が寒風のなか火の用心の夜回りをする「二番煎じ」は、番屋で酒を飲み始めるあたりが味噌。オチが標題の江戸風人情噺「甲府い」では甲府者と江戸者とを演じわけ面白味を出している。