スルー・ザ・ホロウ
かつて女性ヴォーカル・オカルト・ロック・ブームを引き起こしたオランダのザ・デヴィルズ・ブラッド。
13年の 突如の解散から7年。ヴォーカリストのファリーダがかつての仲間を率いて帰って来た。
サイケデリック、オカルティ ック、プログレッシヴな本作はブームの再興を予感させる会心の出来!【日本語解説書封入/歌詞対訳付】
10年ほど前、女性ヴォーカルをフィーチャしたオカルト・ロックがちょっとしたブームになった。
このムーヴメン トの中心にいたのが、オランダのザ・デヴィルズ・ブラッド。ブラック・ウィドウやコヴェンといった
60年代後半〜 70年代初頭のバンドから影響を受けたサイケデリックでオカルティックなスタイルで、
ドゥーム/ストーナーからエ クストリーム・メタルに至るまで幅広いファンを獲得していた彼女らであったが、
わずか2枚のアルバム(『The Tie of No Time Evermore』( 09年)、『 The Thousandfold Epicentre』( 11年))をリリースしたところで、
突如解散を発 表。多くのファンを落胆させた。(解散後にサード・アルバム『III: Tabula Rasa or Death and the Seven Pillars』 (13年)を
リリース。)さらに、14年にはバンドのリーダーであり、ヴォーカリスト、ファリーダの兄弟でもあるセ リム が自殺。
シーンに大きな衝撃を与えた。 この度デビュー・アルバムをリリースするモラセスは、ファリーダがかつてのバンド・メンバーらとともに
組んだバ ンド。つまり、ザ・デヴィルズ・ブラッドという伝説を継承する存在と言える。
11分超の大曲で幕を開ける『スルー・ ザ・ホロウ』は、ザ・デヴィルズ・ブラッドで聞かせたサイケデリックで不気味なオカルト・ロックを
ベースにしつつ も、プログレッシヴなアプローチを強化。単なる懐古趣味でない新たなる世界観を提示している。
19年には本国オラ ンダのロードバーン・フェスティヴァルにも登場し、アルバム・デビュー前からすでに大きな話題となっている
モラセ ス。その全貌がついに明らかとなる時が来た。
ますます磨きがかかったファリーダの歌唱も素晴らしく、再び女性ヴォ -カル・オカルト・ロック・ムーヴメントが起こることを
予感させる素晴らしい内容に仕上がっている。
【メンバー】
ファリーダ・レムーシ(ヴォーカル) ウズ・ベイダルス(ギター) ロン・ヴァン・ヘルペン(ギター)
ヨブ・ファン・デ・ザンデ(ベース) マタイス・ストロンクス(キーボード)
ボブ・ホーゲネイスト(ドラム / パーカッション)