アンリ・デュティユー:管弦楽曲集成
制作・出演
アンリ・デュティユー / オリヴィエ・シャリエ / シャルル・ミュンシュ / ジャン=ギアン・ケラス / ジョージ・セル / ハンス・グラーフ / フランス国立ボルドー・アキテーヌ管弦楽団 / フランソワ・ル・ルー / ボストン交響楽団デュティユー(1916〜)は今やフランス音楽界の最長老だが、メシアンのエキゾティシズムやブーレーズのセリエル的前衛主義と比較すれば、最もフランス的な伝統にのっとった中道を歩んできたといえる。それを再認識する上でも、またフランス現代音楽の“名作”を探る意味でも、彼の管弦楽の主要作品が収録された本アルバムはまことに有益。最初期の「檻」(世界初録音)を収め、ケラスやシャルリエなどの豪華なソリスト陣、それにシャープな解析力で切り込む指揮のグラーフなど演奏のクオリティがすこぶる高いのも魅力。