発売元 : コモエスタ
デビュー20周年を迎える女性シンガーのライヴ盤。四季シリーズの冬篇は、讃美歌から唱歌さらには自作詞で唄うパット・メセニーのカヴァーまで、幅広い選曲のクリスマス〜ニューイヤー・ソング集。自由自在な歌声の力に驚嘆しつつその魅力を存分に堪能できるはず。
東京・下北沢ラカーニャでのライヴから、春夏秋冬四枚シリーズ・アルバムの第3弾。ア・カペラによる賛美歌から始まり、ピアノの弾き語りによる「サウンド・オヴ・ミュージック」のメドレー、「ガラスの林檎」の韓国語カヴァー・ヴァージョンなど多彩な楽曲を通して、歌の素晴らしさを伝えてくれる。★
活動拠点である下北沢はラカーニャにおけるライヴ盤シリーズの“夏”盤。自由な解釈で歌いまくるカヴァー・ソングが痛快。特に「乾杯」と「川の流れのように」は素晴らしい。もちろん、オリジナルもよい。タイプはまったく違うが、矢野顕子と同じように彼女も音楽とピアノに選ばれた人なのだ。
下北沢ラカーニャでのライヴを収録した沢知恵のアルバム。自作曲に拘ることなくピョンピョンとカヴァー曲を歌っていく。ライヴこそ、彼女の歌を聴いたと思わせるナマの迫力を感じさせつつ、焼肉の料理法を歌う「焼肉のうた」では笑わせ、意外と思わせる「赤いスイートピー」や「むすんでひらいて」「しあわせなら手をたたこう」などが彼女らしいと思わせる。
2008年10月に行なわれた“ビルマ・サイクロン被災者救援チャリティ・コンサート”のライヴ。いとうせいこうがミャンマー軍事政権に「対話せよ」と抗議するポエトリー・リーディング、平和を身の内から見つめる沢知恵の歌。ダブ・ミックスをDub Master Xが担当。
「男はつらいよ」「卒業」など6曲の未発表テイクを収録したカヴァー曲によるベスト・アルバム。ライヴでの彼女に魅了されてファンになった方が多いように、ライヴ・ヴァージョンでの歌の説得力はさすが。歌のまったく違う顔を見せてくれる歌唱を展開。
日本人の父と韓国人の母を持つ71年生まれのシンガーの、91年から2008年までの活動をまとめたベスト・アルバムが2枚同時にリリースされた。これはその一枚で、彼女のソングライターとしての面を堪能できる。綺麗事でない独創的な歌詞が印象に残る。
2002年の「小さな恋のうた」に続くMONGOL800のカヴァー第2弾「あなたに」。バラードだが、沢のパワフルな歌唱にはゴスペルに通低するエネルギーとビートがある。ぐいぐい牽引する彼女の歌に引き込まれ、巻き込まれてしまい、歌の魔力を実感することになる。
詩人・茂木のり子の長編詩劇『りゅうりぇんれんの物語』を沢知恵のピアノの弾き語りと朗読で綴る70分あまりの意欲作。詩は戦時中、日本軍に強制連行された中国人農夫の実話。ライヴ収録。水を打ったような静寂の中で語られる悲劇が臨場感をもって迫ってくる。
ライヴを観たら、その説得力に間違いなく圧倒され、その瞬間にファンになってしまうヴォーカリストが沢知恵だ。彼女が数々のライヴで歌ってきた曲を収録し、それはカヴァー集ともなっているが、自作曲の歌としか思えない深い響きを持った歌となっている。
20年来、活動を共にする和田と木村。そこに渡辺建の後釜として加わった岡田の三人によるプリズムのトリオ演奏は、まさにアルバム・タイトルにあるように息がピッタリ。それぞれが奏法を駆使しながら、親和力に裏打ちされたヒューマンな音世界を生み出している。
代表曲「The Line」を含む97年発表アルバムの復刻。1曲目のボサ・ノヴァ調の「夏が来たら」で、矢野顕子ばりのヴォーカルといった印象を受け、2曲目、3曲目で叩き込むようなヴォーカル・フレーズに引き込まれる。ライヴではこれらの歌がさらに輝く。