発売元 : ビクターエンタテインメント株式会社
湯山昭の合唱曲が集められている。彼の作品は抒情的で美しいものが多い。前半に湯山の出身地である湘南の市民コールが、作曲者自身の指揮に導かれ、温かい合唱をきかせてくれる(8曲のア・カペラつき)。後半の東京混声合唱団はより洗練された演奏。
天台声明をベースに作曲した黛敏郎の(1)、折口信夫の「死者の書」から作曲された野田暉行による(4)など現代合唱の話題作を収めている。録音は約20年前だが、死と生命の深い部分を見つめる眼差しは現代に生きる私たちへのメッセージにも聴こえる。
合唱曲のいわばスタンダード・ナンバーを集めたアルバム。滝廉太郎から池辺晋一郎まで日本中のママさんコーラス御用達の名品がズラリと並ぶ。ただし「羊」や「川」、「犀川」などのマニアックな曲もさりげなくおさめられているので要注意。
日本合唱界の第一人者である関屋普、栗山文昭、辻正行がそれぞれ、数ある混声合唱愛唱曲のなかから、これから歌いつがれていくであろう親しみやすい名曲を選んだもの。いずれも優れたアンサンブルと美しいハーモニーで、のびやかに歌い出されている。
あまりにも有名な「ジムノペディ1番」をベースに、ドラムンベースに代表されるエレクトリック・サウンドの可能性を試行したサウンド・エッセイ。環境音楽としても聴かれるサティ楽曲の持つ側面を掘り下げ、なかなかおもしろい結果を導き出している。
札幌出身の20代後半デュオ、SUPER SOUL SONICSのデビュー・アルバム。ミスチルとかいろんな先達の影が見え隠れする今時のボーイズ・ロックだ。ボーイズと呼ぶには二人ともオトナの歳だが、何か印象が幼いのだ。頑張れ男の子! って感じ。
いきなり、にぎやかなホーンと可愛らしいキーボードが飛び出してきてマジ腰くだけ。GSばりのキラキラしたフェイクっぽいサウンドに、ヴォーカルはいつも通りねっとりダークなのが怖いなぁ。新境地? いや、これは試行錯誤でしょう。次はどこへ?
あまりにもオアシスでシャーラタンズなので、みんな様子見してるみたいだけど、バンドの実力はかなりのレベル。メロディのセンス、甘いのに男らしいヴォーカルなど、聴きどころはある。ギター・バンド冬の時代なだけに、長い目で見よう。
男性です、念のため。ミュージシャン生活31年の大ベテランで、サックスやクラリネットなどをあやつるマルチ・プレイヤー。初のリーダー・アルバムは全曲オリジナルで、ジャズあり、童謡のようなやさしいメロディあり、とバラエティ豊か。なごみます。
「樫のごとく強く、大地のごとく健やかに」は1997年の作品。弦楽合奏を中心としたナイマンらしいミニマル風の聴きやすい音楽。「聖母のヴェール」は、タヴァナーの代表作の一つ。神秘的で静謐な音楽に人気がある。演奏ではチェロのソロが物足りない。
タイガー大越4年ぶりの新作。ドラムレスで、チェロやパーカッションを加えたという、アコースティックでユニークな編成で、彼のトランペットがメロディを朗々と歌い上げていく。その力強いトランペット・サウンドと、間を有効に活かしたアンサンブルが感動的だ。
前作はもちろん旧譜タイトルもコンスタントなセールスをあげているマッドは今度ももの凄い! 今回はオリジナル・チョロQをパッケージしたファン必携のレア・アイテム。
“クラシックで聴く…シリーズ”7作品のうちの1枚。高橋真梨子の代表曲(ペドロ&カプリシャス在籍時も含む)が13曲収録されているのだが、彼女のメロディはもともとドラマティックなものが多いので、弦楽四重奏のアレンジにとてもなじんでいる。
“クラシックで聴く…シリーズ”7作品のうちの1枚。ヴァイオリン×2、ヴィオラ、チェロによる演奏は格調高く、繊細。アレンジは、前田憲男、赤野立夫、上柴はじめが担当している。(11)の弦楽奏など無理がありそうだが、なかなかいい味を出している。
なぜ今松任谷由実? と思いつつも、弦楽仕様にも違和感のないメロディの強さにはあらためて納得。ビックリするようなアレンジはなく、原曲のフレーズに忠実な曲ばかりなのも、コンサバなイメージ通り。でも、やっぱり古い曲ばかりなんだよね。
弦楽四重奏による山下達郎の名曲インスト集。最新アルバムからも(14)が入ってるあたり、気が利いてるよな。でもストリングスとヤマタツ・メロディとの相性はあんまりよくないと思う。「うわ〜、原曲聴きて〜」とか思ってしまう。すまん。