発売元 : 株式会社ファイブズエンタテインメント
作詞家・阿久悠作品を歌った追悼&トリビュート・アルバム。「もしもピアノが弾けたなら」「熱き心に」などポップさが欲しい曲でのドスをきかせた五木の歌唱は違和感があるが、これが五木らしさ。それだけにアコースティック版の「傘ん中」「献身」は秀逸。
自身のヒット曲を含む、大正から平成までの名曲で構成した3枚組のライヴ盤。かつて、本作にも収録されている「千曲川」で披露した日本人の心や叙情性、旅情を最大限に拡大したような趣があり、軽やかさと粘りのある、丁寧な表現力がやはり最大の聴きもの。
「ゆめかぜ」は、石坂まさを作詞・弦哲也作曲・前田俊明編曲というトリオの作品。ツボを抑えた仕上がりで、五木ひろしの表現力の豊かさをいかんなく発揮。「新宿のひと」は、たかたかし・五木・竜崎孝路の作品で、五木メロディがジンワリ心に染みる。
全16曲、ファンにはお馴染みの曲ばかりだが、(3)(8)(11)はニュー・ヴァージョン。また(6)は藤山寛美17回忌追悼歌。重厚感に満ちた五木節は楽曲の解釈の巧さ、説得力のある歌唱で、安心して聴いていられる。男の孤独な姿を唄った(2)が深く印象に残る。
演歌ではなく、艶歌が14曲+カラオケ1 曲。(1)(3)は新録音版。男と女の切ない恋模様を、情感タップリに唄いあげている。こういう世界になると、五木ひろしの独壇場。粘るような唄い方でありながら、繊細な余韻をのこしてサラリと仕上げ、技ありの一本。
五木ひろしの2006年に向けてのベスト・アルバム。なかでも注目の曲は、一段とあくを強めている堀内孝雄とのデュエット「ふたりで竜馬をやろうじゃないか」と、五木のヴォーカルがうまい感じに生かされている夏川りみとのデュエット「ディゴとはまなす」だ。
テツ&トモです。もともとお笑いをやる以前は歌手志望なので、歌唱力は相当なモノ。ユニゾンもグー。楽曲は演歌そのもの、ハードなギターが入るドラマティックな展開で、友と家族を愛するオトコの生きざまが語られている。まさに歌に生きようとする彼らの宣言にも聴こえる。
小説家、五木寛之にちなんで付けられた芸名“五木ひろし”の縁が、35年を経て五木寛之・作詞、五木ひろし・作曲の「ふりむけば日本海」となった。若き日に演歌の竜(馬渕源三)について作詞修行しただけに、五木ひろしのコブシに合った演歌となっている。
2004年に芸能生活40周年を迎えた五木ひろしの、本人選曲による記念ベスト・アルバム。デビュー曲である「新宿駅から」や「アカシア挽歌」などヒット曲が満載。40年の集大成が聴ける。
だいたい予想はしていても、やっぱりインパクトがあるこの世界。伸ばした音でものをいう演歌だけに、ヴァイオリンとの相性は抜群。アレンジもいい具合のクラシック・アンコール風味で、まるでフォーレのような「長良川艶歌」が出現したりする。こりゃ強いわ。