発売元 : B.T.H.RECORDS
ANTHEMのデビュー25周年イベントに始まり、EIZO Japanのアルバム・リリース、JAM PROJECTの10周年リユニオン・ライヴ参加など、精力的な活動を続けてきた2010年を締めくくるリリースです。「府中のファンタジー」や「Jack Knife」等の練馬マッチョマンや昭和ハンサムマンの楽曲も収録したベスト的内容で、さかもとえいぞうのライフ・ワークの集大成ともいえる作品です。
25周年を迎えるバンドの歴史を振り返りながら、91年発表のサード・アルバムのリマスター盤を聴くと、スラッシュ・メタルのスピード感に貫かれているかと思いきや、カオスな世界が滲んでいくような長尺ナンバーも挟まれており、音楽性の分岐点を予感させるようで興味深い。
80年代の日本ヘヴィ・メタル・ブームでメジャー・デビューしたバンドのなかで、美形ぞろいで知られ、アイドル的な人気もあったブリザード。彼らの初期4枚がHDCDデジタル・マスタリング仕様で再発された。デビュー時のデフ・レパードに通じるようなブリティッシュ・ロックが特徴のバンドだったが、アルバムを重ねるごとにアプローチも広がり、ドラマティックなメタルからアメリカン・ポップなナンバー、さらにはプログレッシヴな味付けの曲までプレイ。4枚を通してバンドが成長する過程も楽しめる。1作目『暗黒の聖書』(84年)はジャーニーが曲提供したのも話題となった。また特筆すべきは松川敏也のギター・プレイだろう。ランディ・ローズ似ということでブリザード結成以前から知られたギタリストだが、そのプレイも叙情的フレーズを中心とした構成美で酔わせる。
デファイルドでベースを弾く前から高畑治央がデス・ヴォイスで歌っているトリオ・バンド“ごつとつこつ”のデビュー作。91年頃のセパルトゥラのようなグルーヴィ・デスラッシュ・サウンドで猪突猛進し、中国の三国志の影響も感じる日本語の歌詞も面白い。