発売元 : HostessEntertainment
ドイツのクラブのさまざまな場所にマイクを立てて録音し、現実音を素材にビートを組み立てたアルバム。現在のクラブの在り方に疑問を呈するというコンセプトの作品だが、理屈や理論先行ではなく、音楽的な聴きごたえも十分。未来のミニマル・ミュージックを聴いているような気分にさせられる。★
2005年に病気で倒れ、一時期は生死の境をさまよったというエドウィンがこの通算7作目で見事復活。リトル・バーリーやクリブスのメンバーやポール・クック、ロディ・フレイムら近い仲間からフランツ・フェルディナンドやドラムスのメンバーらも参加し、そのくすんだポップ・センスをサポートしている。
90年代半ば以降の英国を代表するデリケイトなバンドによる4年ぶり7枚目のアルバム。さりげなくゴージャスなアレンジを施しつつ不変で、ノラ・ジョーンズとキャリー・マリガンがヴォーカルで参加している。社会事象とリンクした歌詞とスチュワート(vo)の“日記”の和訳付きで味のあるデジパック仕様。
ニューヨークをベースに活躍する三人組(日本人女性カズ・マキノ+ミラノ出身のパチェ兄弟)のアルバム。ジャズ、パンクなど多彩な要素を持ち、ベースレスという編成もあって、毒のあるポップといった感じの自由で独自の音楽観を披露。ロマンティックで幻想的でもあるカズのヴォーカルも魅力だ。
トレント・レズナーが妻をシンガーに立て、ナイン・インチ・ネイルズにも関わるアティカス・ロスと組んだトリオのデビュー作。緻密な“インダストリアル・ポップ”とも呼ぶべき音で、ヘヴィな音像とはいえ女性ヴォーカルも歌詞(とその和訳が日本仕様版には付く)も旋律もロマンティックな一枚である。
さまざまなジャンルを融合させるデッド・カン・ダンスの、84年発表の1stアルバム。コクトー・ツインズやザ・キュアーの初期作品にも通じる、80年代初頭のサウンドスケープを象徴する傑作だ。
さまざまな映画のサウンドトラックで使われた「熾天使軍」を含む、88年発表のアルバム。メンバーのリサ・ジェラルドとブレンダン・ベリーがサウンドやジャンルに対する探究心を爆発させ、音職人としての技を見せ付けた一枚だ。
キム・ディールのポップ・センスが一気に爆発した93年発表の2ndアルバム。90年代米国オルタナティヴ・ロックを象徴する作品の一つといわれる。大ヒット曲「キャノンボール」ほか名曲ぞろいだ。
コクトー・ツインズの4ADでのラストとなった6thアルバム。その音楽性は孤高ながらも、多くのファンをつかんだヒット作。全英チャート7位を記録。90年作品。
聴き手の耳にガンガン迫ってくるアグレッシヴなギターをバックに、ネオ・サイケ調サウンドにのってエリザベスのヴォーカルが美しく響く。そんな3人組の純なエキスが詰まった初のベスト盤だ。
ピクシーズのフロントマン、フランク・ブラックのソロ・デビュー作の再発盤。多彩なミュージシャンが参加したアルバムとなっており、バンドとは異なるソロ・アーティストとしてのアイデンティティを存分に感じさせる作品だ。
美しく繊細な歌声と攻撃的なギター・サウンドを絶妙に配し、人気を博したペイル・セインツの2nd アルバム(92年発売)。ラッシュのオリジナル・ヴォーカリスト、メリエルを正式メンバーに迎えて制作された作品だ。
マンチェスター出身の三人組の5作目。リーダーのジョン・ブラムウェルのシンガー・ソングライター色濃い作品で、アコースティック・サウンドのたおやかな響きがこれまで以上のメロディの瑞々しさを浮き彫りにしている。プロデュースはガイ・ガーヴェイ(エルボー)とクレイグ・ポッター。