音楽むすび | 1993年10月発売

着実に、正に着実に活動を続けている彼らの、89年から93年までの「ご存じ」曲のいっぱい入ったセレクション・アルバム。基本を変えることなく、少しづつカタチを変えてきた彼らの「うた」が、このアルバムでパースペクティヴに見えてくるはずだ。

自身のブルー・スカイでの77年作品。マディ・ウォーターズの他、パイントップ・パーキンスなどが参加。泥臭いフィーリングいっぱい、いかにも彼らしいシカゴ・ブルースを聴かせる。翌年の純ブルース作品はカヴァー中心だが、本作は(9)以外オリジナル。

最高の音で楽しむために！

近年のスターンの円熟の境地がよく窺われる滋味溢れる1枚。祖国ロシアでのライヴ録音。演奏して聴かせてやる、といったところからすでに遠いところまで達しているようで、曲の内面と対話しているようで感動してしまう。またブロンフマンの好演も特筆物。

オリジナル楽器でこれらの作品を演奏する上で、現状ではこれ以上は考えられないほどの名手たちによる演奏である。それぞれのパートがメチャウマなのは当然にしても、真の名手同士の顔合わせならではの親密なアンサンブルが素晴らしい。