粒立ちのよい、やや明るめのピアノの音で奏された、というか、録音されたというか、ともあれ、感傷と快活が巧みにコントロールされた、親密感にみちたブラームスをここに聴くことができる。なかでも作品76は、曲のすみずみまで光をあてたような表現が魅力。