1994年2月25日発売
田中美奈子のしぶとさに学べ! なーんちゃって、つかみはダメ〜byローリー寺西。小比類巻かほるプロデュース作で、半分はコッヒー作品だし、当然ながら小比類巻色は濃い。そこいらへんの「変わってなさ」具合と田中美奈子のしぶとさのブレンドの妙。
日曜の昼のTVで、いつもビートたけしに「貧相なねーちゃん」と言われているミルクだが、デビュー・アルバムは、かなりシブいB級ギャルズ・ポップス。キャンディーズと60〜70初期洋楽ポップスの合体。アートワークも含め、スタッフのセンスのよさが光る。
父親の名声が逆効果? のようなジュニアだが、これは現代感覚に満ちたトリオの秀作だ。エヴァンスやハンコックの影響を発展させたスタイル、共演には巨匠ゴメスと新進気鋭の若手スチュワートを迎え、スケールの大きい躍動感のある演奏を展開している。
活躍初期の欧州録音だが、ドン・チェリーやゲイリー・ピーコック等との全く平易な音楽交感から、アイラーのヒューマンでナチュラルな基本スタイルが垣間見れ痛快。リードの振動を肉声に近接させる猛々しさは、もう明解な指針に裏付けされていたことが解る。
ヨーロッパはフリージャズを受け容れやすい土壌を持っているが、そのヨーロッパの仲間と共に水を得た魚のようにプレイしているこのアルバムは、マリオン・ブラウンのアルバムの中では最高傑作だと言える。フリー・ジャズの頂点に立つ一枚でもある。
『苦悩の人々』と殆ど同時期、AECとして最初期の録音の1つ。極めて多彩かつ人間臭い響に満ちた、惹きつける力の強い音楽であり、「人々」を表現して今尚新鮮である。同じ頃の録音を聴き返してみるにつけ、彼らのアイデアの豊富さには恐れ入る。
リー・コニッツとともにレニー・トリスターノの弟子として知られるマーシュは、クールな音色をもったテナー奏者。この作品は、80年にデンマークで録音されたもので、ケニー・ドリュー・トリオとの共演。おなじみのスタンダードを中心に、まとまりのあるリラックスした演奏を聴かせる。ほのぼのした雰囲気もよい。
クリヤ・マコト、ミカタ・ヒロシが制作したテクノ・ジャズのコンピレーション。これはやっぱりダンス・ミュージックですね。ふたりとも才能あるアーティストだし、サウンドはなかなか凝っているのだから、もうちょっと違った打ち出し方でもいいのでは。