1996年発売
さよならバードランドさよならバードランド
当時某ジャズ誌にエッセイを連載するほか、文筆業でも活躍していたベーシストの96年作。スタンダードを中心とした選曲で、堅実なベース・プレイは抱擁力もあって、よく歌うし、ナイス。滋味豊かなテナー・サックス、アル・コーンの息子によるギターも好演。
風と共に去りぬ風と共に去りぬ
レオン・ラッセルの傑作「ア・ソング・フォー・ユー」をピアノ伴奏だけでしっとりと歌い上げるオープニングから、ラストのアドリブだらけの楽しい「ゴーン・ウィズ・ザ・ウインド」まで脂の乗りきったアニタを堪能できることうけあい。旬の歌手はウェイ。
ロマネスクロマネスク
石塚貴夫氏が82年に企画・録音したアルバム。クラシックの名曲を素材にしているが、ふたりのヴェラテンは、原曲の品位を少しもそこなうことなく、とても美しいジャズに仕上げている。本当の意味でフュージョンと言える好企画だ、もっと出て欲しい。
ラブ・アンド・ピースラブ・アンド・ピース
'82年録音のコルトレーン・ジャズ・アルバム。E・ジョーンズとM・タイナーにファラオ・サンダースが加われば、これはもうコルトレーンのバンドみたいなものだ。コルトレーン・ジャズを継承する3人のモーダルでスピリチュアルなプレイは圧巻。
アキサキラ・パート2アキサキラ・パート2
初来日コンサートの第2部。パート1は昨年リリースされた。フリー・ジャズの大物テイラーの初来日に日本は沸いたそうだ。実験音楽色の強いハードコアなジャズにも熱くなった時代だ。テイラーは特別な存在とはいえ、ここには時代の熱気が渦巻いている。