1997年10月22日発売
シューベルト:交響曲第6番&第7番「未完成」シューベルト:交響曲第6番&第7番「未完成」
インマゼール率いるオリジナル楽器オケ、アニマ・エテルナによる交響曲全集の第1弾。ベーレンライター社から刊行中の新全集版スコアを使い、ピッチをA=440とモダン楽器並みに設定(これは新鮮!)。従来の「未完成」のイメージを大きく変える演奏である。
メリー・クリスマス・フロム・ウィーン〜クリスマス・イン・ウィーン1996メリー・クリスマス・フロム・ウィーン〜クリスマス・イン・ウィーン1996
ドミンゴがゲストを迎えて行なうこのコンサートも昨年で5年目。その96年の演奏の収録だ。中国の新進ソプラノ、イン・ファンの軽い声や人気ポップス歌手ボルトンの渋い声がドミンゴと絶妙にマッチ。曲目も楽しくて今回はお洒落なクリスマス盤となった。
圓生百席31圓生百席31
ちょっとお色気の入ったお噺「なめる」が、下品にならないところはさすがの圓生。女性の描写がひたすら感心するほどにうまい。「甘四考」では大正や昭和初期あたりを知る人なら懐かしい描写が続々。当時の風俗のおかしさを知る粋人ならではの快作。
圓生百席32圓生百席32
坊主が着ている錦の袈裟をふんどしにして吉原にくりだす「錦の袈裟」は、昔は露骨に「ちん輪」とも言っていた噺。弟が商売の元手を借りに行ったら三文しか貸さない兄との関係の描写から夢の中での会話など、演者の力量がもろに出てしまう「鼠穴」は逸品。
圓生百席34圓生百席34
三題とも高座にかける人があまりいない噺で、圓生の抜けた穴の大きさを改めて実感する。「猫忠」の化け猫の台詞まわしなどは、もう語れる人はいないだろう。昭和の名人の貴重な記録として大切にしたい。“藝談”は別に組み込んでほしかったけど。