1997年11月発売
魅られし心〜ヴィーナス魅られし心〜ヴィーナス
(2)や(3)などビル・エヴァンスを思わせるが懐古趣味的な手法ではない。60年代ではなく、97年に録音された音ならではの現代らしさに拍手。ベース、ドラムのピアノ・トリオが生み出すゆったりとした雰囲気に力強いスパイスも随所にちりばめ、聴き応え十分。
MATURITYMATURITY
50年代はミンガスのグループに参加、ビリー・ホリデイの伴奏など。60年代にはドルフィーと組んだり、代表作『オール・アローン』を発表。マルは本流に参画しながら地味な存在だったが、本盤を聴くとジャズの激流と緩流を今、伝えている人なのだと実感。
HOPEHOPE
出している音とスペインという出身の国とがどうしても結びつかないギター・バンドの通算3枚目。そのサイケ&ポップなサウンドは60年代、あるいは60sリヴァイヴァルの80年代にタイム・スリップしたかのよう。メロディにほんのり漂う甘酸っぱさにも涙。
シューベルト:アルフォンゾとエシューベルト:アルフォンゾとエ
シューベルトの魅惑に満ちた歌の世界が随所に散りばめられたオペラである。荒唐無稽な台本と全体構成の弱さから上演の機会に恵まれないとすれば勿体ないことだ。少なくともドリーム・キャストが組まれたこの演奏で聴く限り、歌の部分は比類なく美しい。