1997年11月発売
80年前後のLAの音楽状況を、この1枚で楽しむことができる。と言ってもいいくらい。TOTOやエアプレイが参加。ダイナミックにして、デリケートなポップ・ソウルを披露してくれる。この後、シカゴのヴォーカリストとして活躍する人の、81年の作品。
ブレッド解散後のソロ第3弾。声質が恐ろしくソフトなせいか、1回聴いただけでは何となく地味な印象しか受けないが、聴けば聴くほどその押しつけがましくないところが、逆に温かな味わいとなって心にじんわりと染み入ってくる。程良い曲の甘さも彼ならでは。
ジャンル
ラテンっぽい感覚をお洒落にダンス・ポップに仕立てたマット・ビアンコの86年作。つまり2枚目。サウンド的にはちょっと古さが残るけれど、でもこの時代にこれだけの事をやっていた感覚の鋭さは新鮮に聴こえる。またアルバムの構成力は特筆。
ヴォーカリーズとは、楽器のアドリブに歌詞をつけてしまうことだ。常に前向きの彼らは、今度のアルバムで大幅にヴォーカリーズを取り入れ、ダイナミックにそれをやってのけている。彼らの実力をまざまざと見せてくれるアルバムだ。
フォーク・ロック・グループ、ストーン・ポニーズのシンガーとしてスタートを切ったリンダ・ロンシュタットはカントリー、フォーク、ロックン・ロール、ニュー・ウェイヴ、そしてスタンダード・ジャズとその時その時の流行をいち早く察知し、見事と言っていい程のタイミングで自分のレパートリーに取り入れてきた。イーグルスで知られる「ならず者」「コロラド」を含むアサイラム第1作が'73年の『ドント・クライ・ナウ』。また、'76年の『風にさらわれた恋』ではグラミー賞最優秀女性ポップス部門を獲得した。
ジャンル
えっ、これがリンダ・ロンシュタット?と思わずつぶやいてしまった程、ロックを歌う彼女のイメージとはほど遠いアルバム。古いスタンダード・ナンバーを歌って父に捧げる、そんな彼女の優しい一面を見せてくれる。これもいい。
50年代R&Bの影響をモロに受けながら、気たるべき80年代に向けてソフィスティケイトされた音楽を目ざした、というわけなんだろうな。あれから丁度10年たたけど、彼のようなタイプのアーティストには、実に生きにくい10年間だったろうな、と……。
主演ドラマの主題歌を含む久々のアルバム。多才な人だけに音楽のほうは余技と思われがちですが、加山雄三的なロマンティックな音楽趣味は昔から一貫しております。たとえばこのアルバムでいうと古井戸のシブいカヴァーとかね。参加メンバーも豪華です。