1997年6月発売
セカンド作からの第2弾シングルで、アイズレー・ブラザーズの「クーリン・ミー・アウト」をベースにした曲にロナルド・アイズレー本人が参加、というキュートな1曲。同アルバムからあと2曲収録。(3)は元イリーガルのマリクが参加したハードな曲。
ワーナーでの第4作。ワン・ホーン・カルテットでケレンのない演奏を聴かせる初のオリジナル曲集。コルトレーン調の演奏からバラードまで、多彩な演奏。バンドが一丸となって突っ走るスピード感と一体感が爽快。カークランドのピアノもキラリと光る。★
スキッド.・ロウのベーシスト、R.ボランを中心としたプロジェクトのデビュー作。パンク、グランジをポップな味付けでミックスしたようなサウンドは、今の時代を象徴するかのよう。とんがったグランジでは物足りないマニアにはこの捻り具合が喜ばれそうだ。
ホルン・ソナタとしても知られるop.17や、弦楽三重奏から他者が編曲したop.64も含む完全全集。フィンランドの俊英デュオがオリジナル楽器で演奏、これが目茶苦茶上手い。学究臭さは全然なく、卓越した技巧とセンスでグイグイ迫って来る。★
グラーツのスティリアルテ音楽祭でのライヴ録音によるアーノンクールのベートーヴェン全集。オケはヨーロッパ室内o.。基本的にはいつもの勇ましいスタイルで「田園」以外はやっている。この6番と3番が、どうも音楽的に不自然でなじめなかったが、あとの曲は彼の方法論の範囲では成功している。金管・打楽器の強調や、超メリハリも毎度おなじみ。ただしsfの扱いのうまさはあまり例がない。「第9」のテノールソロはブッファっぽくて笑わす。また、どんなエディションを使ったのか疑問を生じる点も少しある。
ホグウッドたちとはあらゆる意味で好対象となるアーノンクールのハイドン。《ザロモン・セット》が、セットになった。イギリスと大陸側の両方の特質を作品にうまく反映させて“両陣営”から高く評価されていたハイドンだけに、こんなにまとめて聴けるのはうれしい。