1997年9月発売
日本のキリスト教会でおなじみのクリスマス&イースター用賛美歌を集めた1枚。最近巷では聞かれなくなった古い日本語の文語的表現で歌われ((1)もよく知られているものと少し違う)また各曲に付けられた解説も詳しい。改めて発見するものも少なくない。
この新盤は音質がずいぶんと生々しくなり、それは評価にも大きく影響する。この2曲はブルックナーの交響曲のような巨大な解釈で、特に第1の方は通常の演奏は大きく異なったものだ。朝比奈が長い時間をかけて到達した世界だけに、その味わいは格別だ。★
85年のライヴ録音だが、12年前にして朝比奈は既にここまでスケールの大きな音楽を創っていたのだと改めて感服した。音楽は常に悠々と流れ、すべての音符は暖かく息づいている。今、「運命」の2楽章をこれほど豊かに響かせる指揮者は恐らく皆無だろう。
最初に出たCDは、もっと柔らかい音だったと思うが、この新盤ではずいぶんと生々しくなった。第7は例によって繰り返しをすべて敢行し、巨大な構成の中に素朴な情熱が渦巻く演奏。技巧的な第8は朝比奈流の解釈と多少相性は悪いが、それでも平均以上だ。
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の50年代の町並みが映るシーンで印象的に使われていた全米1位の逸品(2)をはじめとする代表曲を集めたベスト。女性4人による温かくチャーミングなハーモニーと、ピースフルな曲調が、古き良き時代へと誘う。
甘さがなによりの60年代のお兄さん。顔も甘口でなごみます。ケイデンス時代のアメリカン・ヒットのみならず日本だけのヒットもばっちり。ソングライターとしての才能も素晴らしかったことを忘れてはいけません。ロックンロール系の曲もゴキゲン。
1年3カ月ぶりの登場となる、みやむーの2nd。周防義和、鈴木慶一、関口和之といったそうそうたるメンバーによる楽曲を、アイドルチックなウィスパリング・ヴォイスで披露している。歌唱力のなさが分かってしまう曲もあるだけに、やはりマニア向けか。
映画でミュージカルでおなじみの曲をキャリア20年のジャズ・ヴォーカリストが歌い上げた。選曲は歌舞伎にミュージカルに活躍中の松本幸四郎。名曲揃いだが、それぞれの曲のイメージをしっかりつかみ、可愛らしい(3)、弾むような(6)など、歌いかたも微妙に違う。