1998年11月27日発売
江利チエミのジャズ・スタンダード・ナンバーを集成。ジャズは戦後の進駐軍キャンプで腕を磨いたアーティストたちによって、こうして日本人の親しみやすいものに表情を変えた。むさぼるように外国文化を求めた戦後の一時期を知る人たちには、たまらなく懐かしいだろう。
昭和30年代というのは彼の地とその政治体制がユートピアとしての“幻想”に包まれ、語られていた時代。ロシア民謡も大衆の歌として人気を集めていた。そのころに録音された音源だけあってダーク・ダックスの歌声も若く、時代の波に乗った勢いを感じさせる。
ジャンル
60年代アメリカン・フォーク・ムーヴメントを代表する女性アーティストで、伝統民謡から新作まで幅広いレパートリーを誇った。同時期の女性フォークの典型である長く伸ばした髪と清純な歌声を持つ。日本での人気が高く、ヒット曲「ドンナ・ドンナ」などを収録。
CM曲も入っている初のベスト・コレクション。(10)(11)の2曲以外は既に発売済のアルバムからのセレクションとそのリテイクだ。ウィンズというタイトル通りさわやかな曲が集められているが、時折アレンジのヤボッたさが気になる所も…。
熊ん蜂をナビゲーターにして、森の珍奇な動物たちとピアニスターHIROSHIが繰り広げる、奇想天外なパフォーマンス。ノン・ジャンルと見せかけて、実はクラシック・ファンのためのお楽しみだが、腕は立つし、やや即興的な編曲のセンスが痛快だ。
いまじゃすっかりバラエティ番組のおもちゃとして扱われているにしきのあきらの全曲集。お馴染みのヒット曲(3)や歌手としての起死回生を謀った最新シングル(1)など、テレビとはまったく違う“スターにしきの”の魅力満載。新録(12)はちょっと軽すぎでは?
背筋をピッと伸ばして歌っていた、若い頃の三橋美智也や春日八郎の姿が思い浮かぶような高音の端正な歌声で綴られる郷愁のベスト・アルバム。なんだか昭和30年代にタイムスリップしたような気分で、故郷の両親の便りや風景の温もりが伝わってくる。
このタイトルは誤解を招きやすい。“ペルージャの”ではなく“現在セリエAでスクデットを争っている主要10チームの”、オフィシャル応援歌集である。とはいえ中身はありそうでない好企画、伊サッカー・フリークなら手元に置いておきたい1枚のはず。
コントラバスという楽器の存在に目を向けさせた立役者も、すでに50歳半ばを過ぎて思うところがあった、といった風景が浮かぶ「無伴奏」。“アット・ホーム”な音がすると思えば、それもそのはずで、ゲーリー・カー・スタジオ、つまり自宅で納得ゆくまで弾き込んだ記録。