1998年5月25日発売
76年発表の『逃避行』、77年の『ドンファン…』、そして79年の『ミンガス』、ジョニ・ミッチェルの第9作から第11作にあたるものだ。どれもが豪華多彩なゲスト・ミュージシャンを迎えながら、ゲスト達はこの取っ付きにくい才女に最大級の敬意をふり注いでいるかに思える。特にジャコ・パストリアスのベースは、ジョニのギターにも声にも気持ちよく溶け合う。今となっては『ミンガス』が、ミンガスへの哀悼であると同時に、ジャコへの追悼も込められて聴かれ、なおのこと感慨深い。『ドンファン…』の(4)のよう、広漠とした太古のアメリカへと思いをはしらせ、壮大なシンフォニック・エッセイを描き出してみせた、ジョニのヴィジョンのダイナミズムに、ようやく時代のほうが追いつきつつあるようだ。
故チャーリー・ミンガスに捧げた作品。とはいえ単純なトリビュートではなく、ミンガスのメロディに詩をつけ彼女の作品にしたのがさすが。“ジャコパス”のベース・プレイも必聴。ジャケの絵はジョニによるもの。
71年発表、S・スティルスの2nd。シンガー・ソング・ライター全盛時の作品であるが、フォーク、ブルースそしてロックン・ロールを絶妙なコンビネーションでブレンド、今日でもその魅力は色褪せない。E・クラプトン、ドクター・ジョンの参加が当時の話題に。
ジャンル
復活を遂げた前作から、かれこれ4年振りのニュー・アルバム。もちろん目新しいことをやっているわけではないが、やたら内容が濃い。多彩にして豪華なバック、粒よりのマテリアル、そして何よりどこかふっ切れたクロスビー節……。代表作の1枚になりそう。
出たな、化けもの!とにかくやたらとタイトルが話題になった81年の作品。このタイトル、オリジナルなのだよ。私たちは「わかめをかぶったミュージシャン」と呼んでいたけど。J・ブラウンのプロデュースで、選曲のセンスもいいけれど、今はただの思い出。
最近、とみに見直しがされているテックス・メックスの大御所の68年の作品。タイトルのおもしろさも話題になった。ちょうど、リトル・フィート、オールマン・ブラザーズ・バンド、レオン・ラッセルの台頭期と重なり、南部のエスニックなサウンドが受けた。
ドクター・ジョンのロサンゼルス時代の作品で、1968年、2作目として完成された。ニューオリンズの特徴的なR&Bは聴けないが、当時のカリフォルニアの音楽状況を反映したサイケデリックな、しかもアクの強い独特の音楽世界は、彼ならではだ。
偉人、70年発表の一作。『ガンボ』以前のアトコ初期のアルバムとしては、一番ニッコリの出来か。ニュー・オーリンズR&Bの伝統を見事に消化内包したこってりオリジナル表現は、この作品あたりから開花する。(6)は17分の流動情念大作、司祭に敬礼せよ。
ニュー・オリンズ・スタイルにこだわってユニークなアルバムを発表し続けているドクター・ジョンの71年発表になるアルバム。ディープ・サウスのブルース感覚と、ソウルフルなボーカルが、ホンキー・トンク・ピアノで踊る、バック・トゥ・ルーツ音楽。
ニューオリンズ・ファンクのドン、ドクター・ジョンの74年の作品。バックをつとめるのはミーターズで、ファンキーでアーシーでブルージーなサウンドが展開されている。まさにこれぞニューオリンズ・サウンド。ドクターのダミ声ヴォーカルがシブイ。
ジェリー・イエスターのプロデュースによる73年のデビュー盤。イーグルスでもおなじみの名曲(1)をはじめ、やや過剰に感傷的な歌をオーヴァーアクト気味に演じる若きウェイツの処女作。いま聴くと、老成した演技の中に潜む若者らしい甘さがチャーミングだ。
'77年発表の8作目でチャートのトップになった。シンプルな演奏に乗って、C&WとR&BとR&Rをブレンドした力強いヴォーカルを聴かせてくれる。いかにも'70年代のロサンゼルスのロックといえるベスト・セラー・アルバム。