1999年4月21日発売
改めて民謡を聴いてみると大変面白く、奥の深いものだと知らされる。普段なかなか民謡に耳を傾ける機会のない我々にとっても、大衆文化、伝統文化を継承し保存するという意味でも、とても貴重な録音だろう。歌詞の内容、独特な歌唱、楽器など、興味深い。
九州の民謡集だ。山間地の「刈干切唄」「日向木挽唄」が尺八の伴奏で歌われ、趣深い。大分の「関の鯛釣り唄」を聴くにつけ、平成の世となっては“サバ釣り”に替えて歌われてもよかろうと思われる。新民謡「そろばん踊り」の久留米弁の喋り科白が面白い。
最近ボーイ・ソプラノが人気だ。しかし“天使の歌声”の寿命は短い。前作でリードを務めたコナー・バロウズは、今回早くも弟にその座を譲った。エコー過剰の音作りは相変わらずだがそれも許そう。なぜならこの声に何かを求める人は少なからずいるのだから。
凝った段ボールジャケに入ったTOKYO No.1 SOUL SETのシングル。この人たちの音楽はなんつったらいいのか、いい意味で昔のフォークのような青臭さがあって、その一方で今風の賢さもある。バック・トラックの(3)、(4)だけ聴いてても説得力あるわあ。
72年に細野晴臣のプロデュースで『み空』をリリース後にアメリカに移住し90年代に入って本格的に音楽活動を開始、これが再開後4作目のアルバム。さまざまな人種のサラダ・ボウルであるサンフランシスコに暮す金延が見出した自分・世界観が率直に語られている。
ショパン没後150年だそうで、ロシア系(ダン・タイ・ソンはモスクワ音楽院出)ピアニストと日本人とが、ショパンの有名どころのタイトル付作品を演奏している。(7)はもちろん“大田胃酸”である。やっぱりダン・タイ・ソンとディーナ・ヨッフェがいいな。
サニーデイ・サービスの系譜をひく作風の新人バンドの第1作。オルタナ感覚のロック・サウンドが新しい。そこに見えるのは、はつらつとした青春像などではなく、屈折と閉塞感のある日常。彼らの作品に答えはないものの、もっと大切な聴き手の共感を得るに違いない。⇒♪くるり特集♪をチェック!