北京生まれの21歳女性チェリストが、念願のデビュー・アルバムをリリース。“ポスト・ヨーヨー・マ”の呼び声も高いそのテクニックで、無伴奏ながら迫力十分の音の世界を作り上げている。
サイトウ・キネン・オーケストラに参加するなど、小澤征爾からも大きな期待を寄せられている若手実力派チェリスト、趙静(チョウ・チン)が、魅力的なチェロの小品集を録音。
ビクターで録音を続けている若手二人の組み合わせ、という安易な企画なのだが、これが名コンビとなった。スケールは大きいが暴れ馬のチョウ・チン、叙情的で繊細だが時に内向的な松本。互いの弱点を補い合いながら、演奏に広がりと奥行きが生まれた。今後も楽しみ。