2007年9月発売
モーツァルト・イヤーに発表された、ムターのモーツァルト第3弾は、ヴァイオリン・ソナタ集。3夜にわたって行なわれたコンサートのライヴ録音で、円熟期に入ったムターの至芸が聴ける。
色彩感にあふれたオルガンをフィーチャーしたサン=サーンスのもっとも有名な交響曲と、情景が目に浮かぶような「魔法使いの弟子」を収録。レヴァインがベルリン・フィルを駆使して、豊かなスケール感を作り出している。
制作・出演
アンネ・ソフィー・フォン・オッター / ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 / エディット・マティス / カラヤン / キリ・テ・カナワ / ジェイムズ・レヴァイン / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / モーツァルト / レヴァインモーツァルトの4大オペラからの抜粋を、カラヤンとレヴァインという2大巨匠の名録音から抜粋した贅沢な一枚。歌手陣も充実した豪華版で、初めて聴く人にはこの上ない手引きとなること請け合いだ。
制作・出演
J.S.バッハ / サイモン・スタンデイジ / ジ・イングリッシュ・コンサート / ダヴィド・ライヒェンベルク / トレヴァー・ピノック / フィリップ・ピケット / マイケル・レアード / リーザ・ベズノシウク「わが祖国」は、スメタナの、また民族主義的作品の代表作。レヴァインの指揮は、チェコの民族性を強くは押し出さずに、スメタナの作り上げた特有の響きを、ウィーン・フィルを駆使して磨き上げている。
英雄の死と復活をテーマに、聖と俗が渾然一体となった大曲を、ブーレーズが精緻なスコア・リーディングと、絶妙なオーケストラ・コントロールで余すところなく描き切っている。マーラー演奏史に残る一枚だ。
ヒラリー・ハーンのDG移籍第1弾となったアルバム。ハーンが敬愛するバッハを、キリッとしたメリハリをつけて若々しく、しかし落ち着いた安定感のある演奏で語っている。新鮮な感動をもたらす一枚だ。
アメリカの近現代の音楽史を彩る作曲家を並べて、バーンスタインが持ち前のジャジィな感性と開放感あふれる雰囲気とを発揮した名演。敬愛するコープランドや濃密なバーバーの抒情など、まさに絶品だ。
ヴァイオリン協奏曲は、若きクレーメルがバーンスタインと先鋭的ながらも伝統的なブラームスを作り上げた録音。二重協奏曲も、バーンスタイン2人を上手く包み込み、白熱した演奏を聴かせている。
51、2歳のときのアバドが、ロンドン響の音楽監督になる前後の頃の録音。颯爽とした胸のすくような演奏に円熟味も加わり、メンデルスゾーンの清新なロマンティシズムがストレートに伝わってくる。
マイスキーの2度目の全曲録音からの1枚。前作に比べると、さらに鋭くバッハの音楽を見据えた演奏となっている。力で押すわけでも、テクニックで聴かせるわけでもないが、バッハとの親密な語らいが魅力的だ。
制作・出演
エンリコ・バルボーニ / サンタ・チェチーリア国立アカデミー合唱団 / サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団 / ターフェル / チョン・ミュンフン / バルトリ / フォーレ / ロベルト・ガッビアーニスペインの栄光を偲ぶかのような郷愁に満ちたアランフェス協奏曲と、セゴビアのために書かれた「ある貴紳のための幻想曲」を収録。セルシェルとオルフェウスco.が、力強く気品に満ちた演奏を繰り広げている。
ヤルヴィのシベリウス交響曲全集からの1枚。北欧の自然とロマンティックな詩情が一体となった交響曲第2番や民族主義的高揚をもたらした「フィンランディア」など、ヤルヴィの豊かな情感に満ちた演奏が味わえる。
制作・出演
J.S.バッハ / アントニー・ロルフ・ジョンソン / イングリッシュ・バロック・ソロイスツ / ジョン・エリオット・ガーディナー / スティーヴン・ヴァーコー / ナンシー・アージェンタ / マイケル・チャンス / モンテヴェルディ合唱団 / ルース・ホールトン「目覚めよと呼ぶ声が聴こえ」を含む第140番と「主よ、人の望みの喜びを」を含む第147番という有名なカンタータ2曲を収録する、初心者にも楽しめる一枚だ。ガーディナーの明快な演奏が気持ちいい。
制作・出演
J.S.バッハ / サイモン・スタンデイジ / ジ・イングリッシュ・コンサート / トレヴァー・ジョーンズ / トレヴァー・ピノック / フィリップ・ピケット / ヤン・シュラップ / リーザ・ベズノシウク / レイチェル・ベケット初のチェンバロ協奏曲とも言われる第5番を含む、ブランデンブルク協奏曲から4曲をピックアップしたアルバム。ピノックとイングリッシュ・コンサートによる歯切れのよい爽快な演奏を聴くことができる。