2008年11月発売
宮本文昭は、ケルン放送交響楽団の首席オーボエ奏者を務めた名手。その宮本文昭が颯爽と録音した初の協奏曲アルバムが、このモーツァルトの作品集だった。彼が吹くモーツァルトの"踊るアレグロ"は力強くダイナミックで、"歌うアンダンテ"は厳粛とも呼びたくなるような彫りの深さをもって聴こえてくる。世界のオーボエの名人たちの演奏にもまったく引けを取らない、宮本文昭の会心の演奏である。
モーツァルトのフルート四重奏曲は、音楽の神童とフルートの天才の交歓に絶好の音楽といえます。ランパルにとって4度目のこの録音では、スターン、アッカルド、ロストロポーヴィチという、ランパルに劣らぬ天才肌の弦楽器の名手たちの共演を得て、モーツァルトの至福の楽興の時が生み出されています。まさしく極めつけの名演です。
ジョンのギターの音色に酔う!「伝説」のレコーディングを集めたベスト・アルバム。20世紀の音楽シーンに確かな歩みを刻んできた魂のギタリスト、ジョン・ウィリアムス(1941-)。ギター・レパートリーでは最もポピュラーな、映画『禁じられた遊び』のテーマ「ロマンス」などを含むベスト・アルバムです。バッハ、スカルラッティ、ロドリーゴといったクラシックの定番レパートリーから、ジョンの代表作の一つである映画『ディア・ハンター』のテーマ「カヴァティナ」や、アンドリュー・ヨークの出世作「サンバースト」、さらにはアルゼンチン・タンゴを代表するアストル・ピアソラの作品まで、1983年から1999年にかけて録音された全19曲はいずれも彼の豊かな音楽性を存分に楽しんでいただけます。ジョンが紡ぐ、輝きと強さに満ちて、限りなく澄み渡った独特の音色はクラシック・ギターの素晴らしさを実感させてくれます。
若手アーティストがひしめくギター界にあって、常に新しい話題を提供してくれる気鋭のギタリスト、木村 大。小学生の時から数々のコンクールで優秀な成績をおさめ、国際的に世界最高水準にあると言われる東京国際ギターコンクールにおいて、なんと14歳の若さで第1位最年少優勝という快挙を成し遂げたのです。ヨーロッパ・デビューも果たし、99年にデビューCD「ザ・カデンツァ17」をリリース、その後2000年にセカンド「駿馬」、2001年にサードで初の協奏作品である「アランフェス」を発表しています。今回のアルバムは、その3枚のアルバムから編まれた現時点での彼のベスト・アルバムで、「ベスト・クラシック100」のために特にセレクトされた内容となっています。木村 大の魅力が全面的に楽しめる1枚です。
新たなる地平に羽ばたくギター界の俊英、木村大と、木村大が敬愛するアンドリュー・ヨークとのコラボレーションアルバム。楽曲は全曲、日本でも人気が高くCMでもヒットしているA・ヨークの作品。ヨークはこのアルバムのために新曲を2曲書きおろしている。特にベース、パーカッションを加えての4人編成のバンドアレンジというアプローチは従来なかったもので、木村大が進むべき新たな指標を示している。イギリス留学で得た伝統を生かしつつ、時に明るくダイナミックであり、時にメロディアスでロマンティックな、大とヨークの深いコラボレーションで奏でる待望のニューアルバム。
ハープの妖精から"ハープの女王"に変身した吉野直子が、大バッハの音楽に挑戦した意欲溢れるアルバムです。収録されている作品は、いずれもバッハがチェンバロ用に書いた名作。バッハの音楽は、本来さまざまな楽器で演奏できる可能性を秘めているといわれるものの、チェンバロ作品をハープで弾くのは異例。しかし、この演奏は、バッハの本質を見事にとらえ、美しく描き尽くしています。
若きバンドネオンの伝道師,日本はおろかアジア,NYでも活躍,待望の新作は,様々なスタイルに聴くタンゴの魅力満載。表題作の明るくのびやかなミロンガあり,ヨーヨー・マも手がけ大ヒットのピアソラ"リベルタンゴ"のトリオあり,キントーテあり,ソロあり,まさしくバンドネオンという音の玉手箱。ボーナストラックにはMBS/TBS系・情熱大陸のテーマで葉加瀬太郎と共演して人気の高い作品を,新たなタンゴ・バージョンに編曲して収録.。
世界に誇る太鼓集団「KODO」の、20枚以上を誇るその膨大なディスコグラフィーの中から、ライヴでも頻繁に演奏される人気の高い楽曲を集めたベスト盤です。是非このバイブレーションを高音質、大音量でお楽しみ下さい。自然と身体が動くことでしょう。
佐渡島に本拠地を置く日本太鼓グループ鼓童の1994年から1999年までのベスト盤。伝統的な鼓童の日本太鼓から比較的ポップな楽曲までを網羅、究極のクオリティ・ミュージック・アルバムの誕生です!
ベートーヴェンのみならず、古今の交響曲、いやクラシック音楽すべてを代表するといっても過言ではない大名曲2曲を、ワルター/コロンビア交響楽団による定評ある名演奏でどうぞ。クラシックのスタンダードたるこれら2曲の、きわめつけのスタンダードな名演が1枚で楽しめます。「運命」に聴ける推進力、「田園」での牧歌的な雰囲気、いずれをとっても老巨匠ワルターが晩年に到達した深遠な世界感が生んだものといえましょう。
制作・出演
アルバート・ダ・コスタ / ウィリアム・ウィルダーマン / ウェストミンスター合唱団 / エミリア・クンダリ / コロンビア交響楽団 / ネル・ランキン / ブルーノ・ワルター / ベートーヴェン全交響曲中の王者として君臨する「第九」。ベートーヴェンの音楽の集大成とも言うべきこの作品には、数多くの名演奏アルバムがあります。しかし、このワルターの演奏ほど暖かく深い感動を与えてくれるものはありません。ベートーヴェンの作品中、最も美しい音楽と言われる第3楽章の叙情のひだの深さ、歓喜に至る深い感情の表出、このワルターの演奏は録音後40年を経た今日でも、その価値を失いません。まさしく不滅の名盤です。
ワルターが残したブラームスはいずれも絶品です。同曲の永遠のスタンダードとしての位置は今後もゆるがないでしょう。ブラームスが作曲に長い時間をかけたこの第1交響曲でも、ワルターの確かな構成力と、慈愛に満ちた表現が聴けます。カップリングの2曲の序曲もこれらの曲の代表的名演として後世に聴き継がれる名演奏です。
ワルター/コロンビア交響楽団によるブラームスの交響曲全集のなかでも、この第4交響曲における枯淡の境地、寂寥感あふれる表現は誰にもまねできないものでしょう。巨匠の到達した深遠な世界を、聴き手はこのCDから垣間見ることができるかもしれません。カップリングの「ハイドン変奏曲」も、老巨匠の巧みなスコアリーディングによる各変奏の性格描写が素晴らしいものとなっています。
2000年に初めて発売された、不世出の指揮者ジョージ・セルと主兵クリーヴランド管弦楽団の、唯一の来日公演(万国博覧会のための来日)の模様を収録したライヴ・アルバムです。レコードにおいては、彼らの合奏の驚異的な精度は話題になっておりましたが、ここに聴くライヴでも、想像を絶するアンサンブルの妙が確認できます。当時の聴衆も相当度肝を抜かれたこと間違いないでしょう。正確無比で端正でありながら、その音楽はまさに「うた」にあふれています。この公演後、セルは急逝しますが、このライヴ演奏を聴くと、さらに長生きしてもっと我々に素晴らしい音楽を聞かせてもらいたかったと思うことしきりです。
TVドラマで一躍有名となったベト7に加え、ベト8とエグモント序曲を収録しました。巨匠レナード・バーンスタインがニューヨーク・フィルの音楽監督を務めていた時期に録音された第1回目のベートーヴェン交響曲全集からの演奏です。黄金時代のニューヨーク・フィルとアメリカ楽壇の頂点に立つバーンスタインの自信と気力に満ちた音楽性が見事に合致した名演です。
バーンスタインとニューヨーク・フィルがもっとも良好な関係にあったその最盛期に録音された銘盤です。ボヘミア人ドヴォルザークが感じたアメリカを描き出した有名な「新世界」交響曲を、生粋のアメリカン、バーンスタインが意外にもしっとりとした情感をこめて好演しています。カップリングもボヘミア色あふれる名曲ばかりで、かの地の美しい自然が目に浮かんでくるようなすばらしい演奏が繰り広げられます。
「ショスタコの5番」といえば、後にも先にもこれしかないといっていいほどの決定的名演がこの79年、東京文化会館での来日公演時のライヴ・レコーディング盤です。バーンスタインとしては59年の同じニューヨーク・フィルとのスタジオ録音もあり、そちらも熱演として世評の高いものですが、ここでの充実度は群を抜いています。カップリングのチェロ協奏曲は、若き日のヨーヨー・マと巨匠オーマンディによる勢いを感じさせる充実した名演奏です。
マーチといえば吹奏楽でしょうが、弦楽器も入ったフルオーケストラで演奏されたスーザのマーチが堪能できるのはこのバーンスタインのアルバムが大定番! マーチ王スーザ以外にもクラシックの有名なマーチが一堂に会した肩のこらない好盤。サーヴィス精神あふれたバーンスタインならではの愉しく、それでいて深みも忘れないマーチ集の決定版!
ウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」は、シュトラウス・ファミリーを中心にした魅力的なウィーンの音楽を、最高の演奏で楽しめる元旦恒例の名物コンサートです。めったに指揮をとらないことでも有名で人気・実力ともずば抜けた存在だったカリスマ指揮者カルロス・クライバーが、初めてタクトを取った1989年のコンサートはまさしく“大事件”で、世界中の聴衆がクライバーの華麗でダイナミックな演奏に酔いしれました。このアルバムは、今も「ニューイヤー・コンサート」史上最高の名演と讃えられていて、目くるめく感動に包まれた夢のコンサートの記録です。コンサートの模様を全て収録した完全盤、DSDマスタリングでのリリース。