2009年1月発売
日本海の荒れる海原を思わせるようなダイナミックなイントロから始まる叙情演歌で、テーマは未練を断ちきる女のひとり旅。水田の歌唱は、タメを利かせながらも淡々と歌っている。そこには一から出直そうとする女の静かな決意が示されているようだ。
エレキ・ギターを抱え“オース!”と歌い始めるバタヤンこと田端義夫のデビュー70周年全集だ。途中、回想を挟んで歌い、演歌風のこぶしとは異なる往年の歌謡曲コブシによる歌唱を聴かせる。「涙そうそう」などのカヴァーには現役感が漂っているのだ。
「兄弟船」をはじめ船乗り演歌を数多く歌い上げてきた鳥羽一郎、2009年はついに国境を超え、韃靼海峡(サハリンとロシアの間にある海峡)に向かった。どこまでも北に向かって突き進んでいくような、男気あふれるコブシ回しが素晴らしい。荒波超えて、ドンといけ!
あー、いいねえ。しょこタンのセカンド・アルバム。ポップンロールな「Spiral」、モータウン×聖子な「through the looking glass」、京平御大によるPerfumeへの回答ともとれる「シャーベット色の時間」、切ないバラードの「冬の遊園地」と名曲が目白押し。ヴォーカルを器用ととるか無個性ととるかが評価の分かれ目となりそうだ。★
スィートショップ解散後、アニメ『テニスの王子様』のエンディング曲のヒット、V6やAKB48などに曲提供と幅広く活動している近藤薫の、ソロ第4弾アルバム。青春ポップス&ロックのラインを踏襲した楽曲とサウンドづくりに、ポップスの王道を行く清々しさを感じる。
CDの帯をはじめいたるところで「これが売れなきゃ解散!?」のフレーズを目にする。「カノン」をサンプリングした「BIRTHRY」、米米CLUBの大ヒット曲を大胆なバンド・アレンジでカヴァーした「浪漫飛行」などを含む、ポップなミクスチャー・バンドが、とにかく勝負を賭けたミニ・アルバム。