著者 : ひかわ玲子
アンティーク・ショップ「魔法のお店」を訪れた佑一郎と摩由加の目の前で不思議なことが起こった。壁の絵から白いドラゴンが飛び出し、美しい蝶が舞う。いつしか二人は異世界へと導かれていった。摩由加は謎の「銀星石」を運ぶよう依頼される。佑一郎と力を合わせ冒険の旅に出た…。魅惑のファンタジーノベル。
雲が低く垂れこめた空の下で、キーリー神殿はみすぼらしくその廃墟をさらしていた。石の壁は蔦でおおわれ、タイル敷きの地面には夏草が茂っている。ルカリーとノリアの2人の家には両親はいない。数年前に惨殺されたのだ。ここへさ迷いこみ、将来を誓いあったとき、不思議な音を聞いた。キーリー神の神像のある方向の瓦礫の床の上にそれはいた。犬か狼か?4本脚で這う異形の赤子だった。その音は、リィ・イ・ン-『与えられし者』という言葉に聞えた…。このとき3人の悲運の扉が開かれた。ひかわ玲子の傑作巨篇。
雷鳴とどろくハミール山脈の奥深く苦難の旅をつづける一行がいた。〈昼の国〉ファリソンの王女ファリナと弩の名手の黒龍、青い髪の青龍、朱鷺色の羽の鳥に変身する緋龍の屈強の三戦士たちだった。険しい峰、人跡をはばむ黒い黒…めざすは霊山ダ・ムーの宮殿。そこには、伝説の英雄“銀色のシャヌーン”がいます。銀のマントに鎖帷子、銀の剣ソルリークを持つ無双の美剣士。だが、行く手には巨大な闇の敵とあらがえぬ運命が待ちかまえていた…。ピュア・ファンタジーの新星が放つ、待望の書下し傑作。
〈百王国時代〉。ファルコンズワードに生まれ育ったロミリーは、動物と交感し、調教することのできる稀有な〈ちから〉を受け継いでいた。だが、それだけの能力を持ちながらも、女であるがゆえに認められぬロミリー。彼女はついにファルコンズワードをあとにするが…。おりしもハスター家の王位をめぐる争いは、カダリン川を越えようとしていた。
ファルコンズワードを離れ、少年を装って続けていた旅の日々にも、終止符が打たれるときがやってきた。ロミリーは、ソードウーマンの誓いをたて〈剣の姉妹〉のメンバーとなる。そしてカロリン王の女鷹匠として迎えられるが、ハスター家の争いは、超能力兵器をもちいた全面戦争へと向かつつあった。少女の成長を綴ったブラッドリー入魂の大作。
地球帝国諜報員マグダ・ローン。彼女の同僚であり、かつての夫、ピーターが調査活動中に消息を絶った。彼の身を案じるマグダのもとに、ある日、驚くべき知らせがもたらされる。ピーターは、アーデス家の長男キリルと間違われ、悪名高きヘラーズの山賊ル・マルに人質として捕えられているというのだ。マグダは、単身、冬のヘラーズに向かうが…。