著者 : アイザック・アシモフ
バレンタインデーから連想するものといえば、チョコレート、あるいはプレゼント、それとも恋人との甘い一時でしょうか…。いやいや世の中そんなに楽しいことばかりではありません。光あるところには陰があり、愛の裏側には憎悪と恐怖が秘められています。おなじみDr.アシモフ推薦の、吸血鬼飛び交い、殺人鬼うろつく、世にも恐ろしい14のバレンタインデーを心ゆくまでお楽しみ下さい。
街にジングル・ベルのメロディーが流れ、冬休みを前に誰もがほっと息をつくクリスマスは、殺人鬼や悪霊が大活躍する季節でもあります。幼児期のサンタクロースへの恐怖を語る「煙突」、貴族の屋敷の呪われた伝説を背景に兄弟が恋敵となって争う「幻の女」、死ぬ自由を奪われた未来社会の倦怠を描く「終身刑」など聖誕祭にまつわる恐怖の数々。古今の傑作の中からアシモフ博士が精選。
3カ月前、あの有能で世間知らずな学者ペロラットとともに、トレヴァイズはターミナスを発った。考古学者であるペロラットは遥かな昔に見失われた地球のありかをつきとめたいという情熱に駆られており、トレヴァレズは自分自身の真の目的-第二ファウンデーションの発見-を隠すためにかれを利用したのだ。二人は地球を発見することはできなかった。だがそのかわりに、ゲイアを見いだしたのである。やがて第一、第二両ファウンデーションとゲイアとの間で行なわれた壮絶な闘い…。『ファウンデーション』に始まる〈銀河帝国興亡史〉とロボット・シリーズとを融合させるべく、巨匠アシモフが壮大なスケールで描きあげた待望の最新長篇!
カルタゴの人身御供の儀式、クレオパトラの鼻、キリストの処刑、ニュートンのリンゴ…。紀元前3000年までの過去のいかなる時代も場所も、クロノスコープを使えば思いのままに見ることができる。その使用許可がもらえなかった歴史学者は、危険な賭に挑んだが!あらゆる学問が政府の統制下におかれた未来を描く代表作「死せる過去」、脳に刺激を与えて夢を見させ、視聴覚もちろん、味覚や触覚までも疑似体験させられる録夢装置をめぐる大騒動「夢を売ります」など、過去、現在、未来のさまざまな地球を舞台に、斬新なアイディアと巧みな語り口で読者を魅了する17篇を収録。
アップル・グリーンに輝く流線形の車体に高性能の陽電子頭脳を搭載した完全自動制御の夢の車、それが“サリー”だ。ところが、そのサリーを盗みだそうとする、とんでもない男が現われた!-表題作はじめ偉大な科学者ジョーンズ博士が発明した惚れ薬が巻き起こす、若い恋人たちの悲喜劇をユーモラスに描く「当世風の魔法使い」見るからに醜悪な異星人に襲われる美女という、パルプ雑誌でおなじみのパターンを逆手にとって、アシモフ流にアレンジした「この愛と呼ばれるものはなにか」など、巨匠がさまざまな技法を駆使して紡ぎだすヴァラエティ豊かな傑作短篇15篇を収録。
宇宙国家連合の中でもっとも古い歴史を持つ惑星ソラリアから、いつのまにかすべての人間が消え失せた。ロボット工学の発達により、他人と接触する必要もなくなったソラリア人は、広大な敷地でそれぞれ1人あたり4万ものロボットにかしずかれ、孤立した生活を営んでいた。それが1人残らず姿を消したのだ!調査をすべくソラリアに着陸した2隻の宇宙船は何者かに破壊されてしまった。そこで新たに派遣される調査隊には、ソラリア生まれのグレディアが同行するように要請された。彼女はただちにロボットのダニール・オリヴォー、ジスカルドらとともにソラリアをめざし旅立った…。