著者 : アマンダ・クロス
大学紛争後の荒廃したキャンパスで、英文学科教授ケイト・ファンスラーと地方検事補リード・アマーストの婚約披露パーティーが開かれた。その席上、社会人学部の廃止を強硬に主張していたカドリップ教授が倒れ、エレベータの不可解な事故も手伝って教授は息をひきとった。だが、調査がすすむにつれて、「事故」は次第に殺人の様相を帯びてくる。そして、あらゆる証拠があからさまにケイトの方を指さしている…。プロフェッサー探偵ケイトの人気を決定づけた魅力編。
ハーヴァード大学英文学科初の女性教授ジャネット・マンデルバウムは、危機におちいっていた。泥酔したあげく、大学内の建物にある浴室の中で、見知らぬ女といっしょのところを発見されたのだ。大学院時代、ジャネットと知り合いだったケイト・ファンスラーは、男性社会ハーヴァードにのりこんで調査をはじめる。しかしある日、男子トイレでジャネっトの毒殺死体が発見されて…。作家アマンダ・クロスが名声を確立した代表作。
長期休暇中のケイト・ファンスラーと夫のリードは、スカイラー大学のロー・スクールで授業をうけもつことになる。だがそこは、白人男性の権力欲と凡庸さと女嫌いの牙城だった。終身在職権をもつただひとりの女性教授にまつわる不隠なうわさ、教授だった夫を殺害した妻、そして暗躍する謎の老秘書。静かな学期を楽しもうというケイトのもくろみはもろくもくずれ去る。理想のカップル、ケイトとリードの結婚にも危機がおとずれて…。スパイ活動のテクニックを駆使、ツイストをきかせた不思議な味わいをもつ最新の問題作。
「ファンスラー先生、精神科のよいお医者をご存じですか」美人大学院生ジャネット・ハリソンが助けをもとめた相手は、英文学の教授ケイト・ファンスラーだった。ケイトは、かつての恋人で、今は精神分析医をしているイマニュエル・バウアーを紹介する。だがある日、バウアー医師の診療室にある寝椅子の上で、ジャネットの刺殺死体が発見されたのだ。バウアー医師の無実を確信するケイトにも、やがて大きな嫌疑がかかって…。ケイト・ファンスラー登場の記念すべき第1作。
ニューヨークの大学で英文学を教えるケイト・ファンズラーは知的で魅力的な30代女性。ある夏ケイトは、高校時代の同級生に頼まれ、その友人の死んだ父親が生前J・ジョイスやD・H・ロレンスらと交わした手紙や書類を整理しに、保養地として名高いパークシャーヒルズの山荘に赴く。数日後、事件が起きる。同行した甥のリオと家庭教師は毎朝早起きして空の拳銃を隣家に向けて撃っていたが、ある朝、空のはずの銃から弾が飛び出し、隣家のブラッドフォード夫人に命中、死なせてしまう。だれかが密かに銃に弾をこめていた。そしてその犯人は、甥たちの習慣と夫人が早朝いつも庭に出ることを知っていたのだ。ブラッドフォード夫人は嫌われ者ではあったが、殺されねばならないほどの理由があったのだろうか。