著者 : エド・マクベイン
クリスマス間近のアイソラでショッキングな事件が発生。動物園でライオンに食いちぎられた女性の死体が発見されたのだ。87分署のキャレラと88分署のファット・オリーは被害者が空軍の元パイロットで麻薬の運び屋をして大金を稼いでいたことをつかむ。どうやら背後には国際的な紙幣偽造団が暗躍しているらしい。さらに、けちな空き巣、シークレット・サービス、テロリストまで絡んできて、事件は複雑怪奇な様相を…。金と欲に目がくらんだ悪党どもが繰り広げる狂想曲。国際謀略ものの面白さを加味してスケールアップした87分署シリーズ第51作。
北部の都市へ職探しに行ったきりで消息のない夫を探してほしい。マシュー・ホープのもとを訪れた妻がそう依頼した直後、当の夫の身分証を持ち、顔を吹き飛ばされた無惨な射殺死体が浜辺で発見された。だが身元を確認しに来た妻は、死体は夫ではないと言う。では、この死体は何者なのか?夫の行方は?向こうで何があったのか?夫の足取りを追うマシューは、北の都市の警察に助力を乞うことにする。電話をかけると、受話器の向こうで冷静な刑事の声でこう答えた。「87分署、キャレラです」-二大ヒーロー夢の競演で贈る、シリーズ大団円。
87分署のすぐそばの公園で若い娘の絞殺体が発見された。キャレラは娘がメアリーという修道女だと突きとめるが、不審な点が次々と浮かんだ。修道女だというのに豊胸手術を受けていたこと、質素な生活を送っていながらいつも金銭的に困っていたこと…敬虔で看護婦としても優秀だったメアリーには驚くべき秘密が?一方、マイヤー・マイヤーたちは、犯行後にクッキーを置いておくことから“クッキー・ボーイ”と呼ばれる空巣の捜査に追われていた。そして誰も知らないところでは、キャレラの父親を殺した男が密かにキャレラの命を狙っていた。
老女は胸を撃たれ、アパートの部屋に横たわっていた。そばには安ウィスキーの瓶が…現場に急行したキャレラたちは、被害者の意外な素顔に驚いた。その老女は、かつては絶大な名声と人気を誇ったピアニスト、スヴェトラーナ・ディアロヴィッチだったのだ。隣人の証言によれば、引退したスヴェトラーナは酒びたりの孤独な生活を送っていたという。わずかな金を狙った強盗の犯行か?が、やがてスヴェトラーナが大金を孫娘に遺していた事実が判明し、その金をめぐる熾烈な争奪戦が!87分署シリーズ最新刊。
ホープが何者かに狙撃され重傷を負った。現場はめったに一般人が足を踏み入れない危険な歓楽街。彼はなぜそんな場所に居合わせたのか?そしていったい誰に撃たれたのか?私立探偵のチェインバーズら仲間たちは、ホープの事件前の足どりを追い、彼がサーカスの興行主の依頼で用地買収の交渉にあたっており、その権利をめぐるトラブルに巻き込まれていたことを知る。一方、意識不明で病院のベッドに横たわるホープの脳裏には、銃撃前の様々な出来事が去来していた…。ミステリ史上初の“昏睡探偵”誕生。大胆な設定と練達の筆致で贈る第11作。
農夫のラルフが悲鳴を聞きつけて階下におりてみると、そこには胸に包丁を突き立てられ、血まみれになったゲイの弟ジョナサンが横たわっていた。-殺人の容疑で逮捕されたラルフの弁護を引き受けたホープは、犯行現場から立ち去るのを目撃された黒ずくめの男の行方を追った。さらに、被害者の交友関係をたどってカルーサのゲイ社会を調べて歩くホープの前には、過去の意外な事実が…。家族の悲劇を描くシリーズ第八弾。
「メアリー、メアリー、すごいへそ曲がり。どうしてあなたの庭はよく茂るの。銀の鈴やら貝殻や、かわいい少女が一列に…」有名なマザー・グースの一節は、あたかも三週間前に起きたショッキングな事件を予見していたかのようだった。メアリー・バートンという名の元教師が、いたいけな少女三人を殺害し、自宅の庭の花壇に遺棄した容疑で逮捕されたのだ。彼女の教え子の依頼でマシュー・ホープは弁護を引き受けるが、当のメアリーは容疑を否定するだけで、なぜか多くを語ろうとしない。その上、死体を埋めているのを目撃したという隣人や、血のついた服を預かったというクリーニング屋も現われて、状況はますます不利になっていく。はたしてホープは、万全の構えを見せる検察側を切り崩すことができるのか。息もつがせぬ法廷シーン、円熟の語り口。シリーズ中もっともエキサイティングな展開を見せる第10作。
あまりにも突然のことで、わけがわからなかった。いきなり男に腕をつかまれ、地下鉄のホームから線路に突き落とされたのだ。電車がきた。必死でホームにはいあがろうとするが、なかなかうまくいかない。ああ神様。このときはどうにか命拾いしたものの、二週間後に同じ男が運転する車に轢かれかけたとき、エマは自分の命が狙われているのをはっきりと悟った。犯人の顔には見覚えがあった。その昔、夫を会社に送迎していた運転手だ。だが、警察が捜査を開始するまもなく、男は他殺体となって発見された。愛する妻を襲撃者の魔手から守ろうとした夫の仕業なのか。それとも、夫が妻のボディガードとして雇った私立探偵が事件に関係しているのか。そもそも、殺された男はなぜ元の雇主の妻をつけ狙っていたのか。猛烈な寒波に襲われたアイソラの街で愛と裏切りが交錯する。全米ベストセラーの87分署シリーズ話題作。アメリカン・ミステリ賞最優秀警察捜査小説賞受賞。
ついに刑事弁護士となったホープに、殺人事件の弁護の依頼が飛びこんできた。依頼人は、映画監督である妻を殺害した容疑で起訴された男だった。凶器のナイフと血痕がついた彼の服が、自宅の庭に埋められているのが発見されたのだ。不利な状況のなか、ホープは被害者の映画監督が極秘撮影していたフィルムが、何者かに持ち去られていることを知るが…。現代ミステリ界最高のストーリーテラーが新展開で描くシリーズ第7作。
ホープの友人の探偵が何者かに射殺された。殺されたとき彼は、著名な実業家からの依頼で“シンデレラ”の行方を追っていた。実業家は舞踏会でガラスの靴をはいた美女と出会い、一夜をともにした翌朝、高価な時計を持ち逃げされたのだ。友人を殺した犯人を見つけるため調査を始めたホープは、女が麻薬組織からも追われているのを知るが…。マイアミを舞台に展開する二重三重の追跡劇を緊迫したタッチで描くシリーズ注目作。
三人のヴェトナム人労働者の死体は見るも無残なありさまだった。眼球は床に転がり、口には切断されたペニスが突っこまれていたのだ。現場に落ちていた男物の財布から、農場主のスティーヴン・リーズが逮捕された。彼には動機もあった。妻をレイプした犯人として、殺された三人のヴェトナム人を告訴したことがあったのだ。裁判でヴェトナム人たちに無罪の評決がくだされたとき、スティーヴンは怒り狂って、「おまえらを殺してやる」と叫んでいた。彼はそれを実行に移してしまったのだろうか?スティーヴンの実直な人柄に接して無実を信じたホープは、レイプ事件を含めた調査にのりだした。だが、事件当夜スティーヴンは自宅で寝ていたという妻の証言にもかかわらず、犯行現場付近で彼を目撃したという証人がつぎつぎと現われた…。現代アメリカ社会における人種対立を背景に、異人種間の恋愛、偏見、憎悪に鋭く切り込むシリーズ問題作。
おだやかな春の宵、マイケル神父は教会の中庭にひざまずき、ひとり静かに祈りを捧げていた。その行ないを中断させたものは、神父の背中に突き立てられたナイフだった。野獣のような怒りのみなぎる鋼が、幾度となく神父の肉体にすいこまれる。やがて庭は完全な闇につつまれた。殺されたマイケル神父は、最近たてつづけに暴力的な事件にまきこまれていた。説教の内容に腹を立てた教区民からは脅迫状まがいの手紙を送りつけられ、事件の数週間まえには、血まみれで教会にとびこんできた黒人少年を守るため、バットを手にした教区内の白人の若者たちとやりあっていた。さらに神父は、近所でおこなわれている悪魔崇拝の儀式のことでも頭を悩ませていた。神父は悪魔崇拝者の手にかかって殺されたのか?それともこれは教区民のしわざなのか?悪魔崇拝、人種差別、麻薬問題-。大都会の片隅に立つ教会で、善と悪、愛と憎悪が交錯するシリーズ問題作。
ホープの事務所を訪れたジャックの依頼は風変わりなものだった。豆栽培の土地を買うため代理人になってくれというのだが、その農地は豆もろくに育たぬやせた土地だった。無収入の若者がどうやって金をつくったのか?訝しむホープだったが、やがて、ジャックは刺殺死体となって発見され、金も跡形もなく消えた…。有名な寓話を素材に、才人マクベインが絶妙のストーリーテリングで料理する殺人童話。好調シリーズ第四弾。
大晦日の夜。街じゅうがパーティで浮かれ騒ぐなか、刑事と鑑識技手で混みあうそのアパートだけは、ひんやりと重苦しい雰囲気に包まれていた。廊下には胸にナイフを突き立てられたベビーシッターの娘、そして幼児用ベッドには枕を押しつけられて窒息死した赤ん坊の死体があったのだから。パーティから帰宅して死体を発見した若夫婦の話から、赤ん坊が養子だと知ったキャレラとマイヤーは、実母を探すかたわら、ベビーシッターの娘にふられた元ボーイフレンドの行方を追った。一方クリングは、大晦日の晩に命を救ったプェルト・リコ人から、大がかりな麻薬取引の情報を流すともちかけられていた…。寒風吹き荒ぶアイソラの街で二つの凶悪犯罪に取り組む87分署の刑事たち-シリーズ40作目を飾る話題の大作。
クリスマス・イヴの夜、バーで金髪美人に話しかけた主人公は、それがきっかけとなり次々と不幸な出来事に襲われます。しかし、そんな彼にかわいい中国娘が助っ人につきました。雪が降りしきるダウンタウンでのハートウォーミングな冒険。
絶世の美女ミッシェルが黒こげの全裸死体となって発見された。両手足を針金で縛られ、焼死させられたのだった。その前日彼女は、全身アザだらけの姿でホープの事務所を訪れていた。自分に暴力をふるう夫ジョージを告訴したいというのだが、彼は家を飛び出し行方不明になっていた…。やがて逮捕されたジョージは野獣のごとき大男の黒人だった。醜悪ながら真撃な表情で、涙ながらに無実を訴えるその姿に、ホープは彼の弁護を引き受ける決心をするが…。古典的寓話を大胆な設定で現代に甦らせ、男女のゆがんだ愛情を鋭く描き出すシリーズ第3弾。
刑事弁護士となったホープのもとへ、初めて殺人事件の弁護の依頼が飛び込んできた。依頼人は、妻の女流映画監督をナイフで惨殺したとして逮捕された夫のカールトンで、犯行に用いられたナイフが、血染めの彼の衣服と一緒に自宅の庭に埋められているのが発見されていた。ナイフと衣服はどちらも事件の十日前に家から盗まれたものだとカールトンは主張していたが、自宅に押し入るところや庭に何かを埋めているところを隣近所の者に目撃されており、ホープは、映画を見ていたという彼のアリバイの立証に全力を注いだ。だが、ホープにはひとつ気にかかることがあった。被害者の女流監督が秘密主義で撮影していたという映画のフィルムがどこにも見当らないのだ。その頃、ホープの知らないところでは、フィルムを求めて、さまざまな思惑を持った男たちが行動を開始していた…!新たなる展開で巨匠が放つ、殺人童話シリーズ最新作。