小説むすび | 著者 : エリー・ダーキンズ

著者 : エリー・ダーキンズ

ほどけた絆と小さな奇跡ほどけた絆と小さな奇跡

結婚も恋愛も、家族のために諦めた。 なのに、予期せず新しい命を授かり……。 病弱な母と車椅子暮らしの妹のため、医師になったエルスぺス。 あるとき上司の結婚式に列席した彼女は、浮かない顔をしていた。 エルスぺスの家族に理解のない冷たい婚約者と半年前に別れ、 いまだつらい思いを抱えている彼女に、見知らぬ男性が声をかけてきた。 フレーザーと名乗った彼も、親戚づき合いで仕方なくここにいるという。 意気投合した二人はいつしか式場を離れ、めくるめく夜をともにした。 けれども、婚約の破談後にもう恋愛は無理だと悟ったエルスぺスは、 翌朝ため息とともに彼のベッドからそっと脱け出したのだった。 一瞬、人生を変えられればいいのに……と思った自分を責めながら。 6週間後、彼女は妊娠検査薬を手に、バスルームに立ち尽くしていたーー 大富豪のフレーザーは貴族の家に生まれながら、不実な父のせいで、受け継ぐはずの称号も屋敷も捨てて母を連れて家を出た過去がありました。以来、愛を信じなくなった彼は、一夜の相手のエルスぺスから妊娠を告げられたとき、はたしてどう応えるのでしょうか?

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