著者 : オノレ・ド・バルザック
フランスの文豪バルザックの「恋」をテーマにした三つの短編作品を、『物語 フランス革命』の安達正勝による訳と、『摩利と新吾』『杖と翼』の木原敏江による描き下ろしイラストで送る、豪華美麗でエレガントなイラスト絵本! 収録作品 ・侯爵夫人のもとに届いた一通の熱烈なラブレターから始まる恋の空騒ぎ 『リストメール侯爵夫人』 ・上司の〈大佐〉に妻ロジーナを奪われた男が取った、驚くべき行動とは……? 『ロジーナ』 ・乗合馬車で意気投合した青年から託された、恋人ジュリエットへの最後のメッセージ 『ジュリエット』 *木原敏江によるイラスト全点描き下ろし! *史上初のバルザック絵本にして、木原敏江初のコラボ絵本! *豪華仕様:特別小口折表紙製本/本文特漉上質紙使用/原画を忠実に再現した美麗カラー印刷。 *小学館文庫版『杖と翼』4巻(木原敏江)にもエッセイを寄せた安達正勝による、作品の舞台である19世紀フランス文化と時代背景がよく分かるミニコラム付。
アランソンで一大サロンを築くコルモン嬢をめぐり、水面下で婿の座争いが起こる。老嬢を射止めるのは文なしの老騎士か、中産階級の商人か、貧しく純情な青年か?コミカルな表題作ほか、ルイ11世の宝石泥棒探しを描く「コルネリュス卿」「ボエームの王」「二つの夢」の四篇。
個人や社会の暗部に深く測鉛を下ろして、ときにはおぞましい真実をも明るみに出し、野心の挫折や運命の無情を好んで主題としながら、バルザックの小説はつねにポジティヴな生命感を失わず、人生へのあくなき好奇心と愛着をにじませています。そこに並はずれた創造者バルザック自身の精神の脈動を感じとらずにはいられません。…本書をひとつの入口として、読者がバルザックの築いた大伽藍の探検に乗り出されますよう!
傑作ぞろいの「人間喜劇」からセレクトする3冊のコレクション、第3回。ナポレオンが戦争を拡大してゆく19世紀初頭のフランスを舞台に、貴族の名家を突如襲った陰謀の闇が描かれる。バルザック最高のヒロイン、サン=シーニュ嬢を軸に、英雄的な従僕ミシュ、冷酷無残な密偵コランタン、若き弁護士グランヴィル、さらにナポレオンやフーシェも登場する歴史小説の白眉。
傑作ぞろいの“人間喜劇”からセレクトする3冊のコレクション、第1回。革命期に奮戦した名門貴族の末娘エミリーは、美貌と才気に恵まれていながら、甘やかされ驕った心の娘に育った。ある日、ソーの村の舞踏会で理想の若者と出会い愛し始めるが、その身分は謎に包まれていた…。驕慢な娘の悲劇を描いた表題作に、尽きせぬ味わいの中編『夫婦財産契約』『禁治産』を収める。