著者 : キム・グミ
◎1999年に韓国・仁川(インチョン)で実際に起きた火災事件を題材にした著者初の長編小説、待望の邦訳刊行 ミシン会社で働くサンスと敬愛(キョンエ)。お荷物社員の二人がチームを組むことになった。すれ違い、空回りしながら距離を探り合う日々。やがて互いの過去が少しずつ関係を変えていく。そんな中、チームはベトナムへの派遣が決まり、それぞれの思いを胸に新しい地を訪れるがーー。理不尽な火災事件で親しい人を失い、亡霊のように生きていた男女の転機と再生を描く。 [目次] 空白はやっかいだ E あなたと私のお別れ 空っぽの心 殺人は恋愛のように、恋愛は殺人のように 冷えきった夏 あなたには妹がいますか? 痛みにも気づかずに笑っていた 雨粒が頭上に降り注いでくる オンニには罪がない
<b>韓国小説のつむぎ手たちによる 濃密な文学談義と彼らの素朴な日常の話。</b> 作家が作家に聞く、ロングインタビュー集第2弾。 作家本人の声を通して知るもっと深い韓国文学の魅力ーー。 「(セウォル号事故の起きた)2014年になると、部屋を出てもう一度社会的責任というものについて考えをめぐらさざるを得なくなりました。 もうこれまでどおり斜に構えてはいられなくなった」(キム・グミ) 「私の小説の目的が見えるはずだ。ほかでもない、人間だ。それも、運命の暴力性に踊らされる人間」(チョン・ユジョン) 「時に真実は我々の心に突き刺さり、正直に伝えることが相手に痛みを与えるため、隠しておいた方がいい、と思えたりもする。でも、やはりそうじゃない。それでも真実だけが心の痛みを和らげてくれるんです」(コン・ジヨン) 「フェミニズムも同じで、私が20年前に書いた小説の中の問題意識をいまも人々は同じように感じている。だからこそ胸が痛みました」(ウン・ヒギョン) 「文学は宗教ではない。崇高な信念ではなく、技術を必要とする仕事だ」(チョン・ミョングァン) <b>インタビュー掲載作家</b> キム・グミ『あまりにも真昼の恋愛』 チョン・ユジョン『七年の夜』『種の起源』 コン・ジヨン『トガニ』『私たちの幸せな時間』『サイの角のようにひとりで行け』 ウン・ヒギョン『美しさが僕をさげすむ』『鳥のおくりもの』 チョン・ミョングァン『鯨』 ................................................................................. 「クオン インタビューシリーズ」は、さまざまな芸術の表現者とその作品について、広く深く聞き出した密度の高い対話録です。 あまりにも小説の未来、キム・グミの心 キム・グミ/ペク・カフム/すんみ訳 ストーリーテラーの起源 チョン・ユジョン/チョン・ヨンジュン/カン・バンファ訳 それでも真実だけが心の痛みを和らげてくれる コン・ジヨン/ペク・カフム/蓮池薫訳 それでも書き続ける ウン・ヒギョン/チョン・ヨンジュン/呉永雅訳 肉体小説家の9 ラウンド チョン・ミョングァン/チョン・ヨンジュン/斎藤真理子訳
恋をしたとまでは言えなくても、 恋愛っぽいなにかをした女と再会して、 お互いが気づいてしまったらどうなるだろう。 視線は一方的でなければならず、 交換されてはならなかったーー。 会社での地位を失った男が思い出したのは、 16年前のある関係だった。 第7回若い作家大賞を受賞した表題作や、 若い作家賞受賞作「趙衆均氏の世界」など、 今の世代の心の質感を描く9つの物語。 ★2016年に韓国で刊行後すぐ若い読者層からの熱烈な支持を受けてベストセラーとなった小説集。 ★「今日でなくても、私たちはいつかきっと会えるはず」--キム・グミ あまりにも真昼の恋愛 趙衆均氏の世界 セシリア 半月 肉 犬を待つこと 私たちがどこかの星で 普通の時代 猫はどのようにして鍛えられるのか